長い期間共に過ごして、大事な家族の一員となっているワンちゃん。シニアになると、人間と同様にワンちゃんにも身体の変化がやってきます。健康で楽しい毎日を一緒に過ごすためには、シニア犬の負担にならないドッグフード選びが重要です。
この記事では、シニア期に訪れる身体の変化や、その時期に最適なドッグフードの選び方についてご紹介します。身体に負担をかけない食べやすいドッグフードを選んで、快適な生活を送ってもらいましょう。
目次
成犬とシニア犬の違いと気を付けるべき点
見た目は大きく変わったようには思えないことも多い、成犬からシニア犬への移行期。元気そうに見えるにも関わらず、食べる量が減るワンちゃんも多い時期です。年齢による運動量の減少や、消化能力の低下は自然なこと。多少食べる量が減っても、大きな問題はありません。
一方で、食欲旺盛なままのワンちゃんも多くいます。そんな元気もりもりなワンちゃんも、身体の中では少しずつ変化が生じています。消化機能に負担を与えないためにも、見た目上の変化の有無だけで判断せずにシニア犬用ドッグフードへの切り替えを検討しましょう。
犬種別|シニア犬用ドッグフードへの切り替え時期
シニア犬とみなされる時期は、犬種によって異なります。一般的にシニア犬用ドッグフードに切り替える時期は、下記の通りです。
・小型犬(10kg未満)10歳ごろ
・中型犬(25kg未満)8歳ごろ
・大型犬(20kg以上)6歳ごろ
ドッグフードの種類によって、与える目安量は異なります。パッケージに記載されている目安の年齢や体重も参考にしつつ、ワンちゃんの体調変化に目を配りながら調整していきましょう。
シニア犬に最適なドッグフードの特徴
シニア犬用ドッグフードは、消化がしやすい配合になっているのが特徴的。筋肉や骨の健康を維持するため、グルコサミンやたんぱく質といった栄養素も多く加えられています。運動量が低下するに伴い、健康的な体型維持を目指して低脂肪・低カロリーなものが主流です。
このようにシニア犬用ドッグフードは、単に食べやすさを追求するだけでなく、シニア犬の体内の変化に応じた栄養設計となっています。切り替える時期が訪れたら、積極的に取り入れてあげましょう。
また、最近ではシニア犬向けのサプリメントも販売されています。血管の老化予防効果があるDHAやEPA、抗酸化物質であるポリフェノールやビタミンが配合されたサプリメントを取り入れるのもおすすめです。
シニア犬向けドッグフードの選び方と与え方
様々な食感のドッグフードが販売されていますが、成犬向けドッグフードの主流はドライタイプです。シニア期になっても噛む力が弱まっていないワンちゃんであれば、ドライタイプでもしっかり食べてくれます。
噛むことは健康にとても大事なこと。とはいえ、硬いドッグフードは消化しづらいデメリットがあります。消化機能の低下が考えられるシニア期には、栄養をしっかり摂取する観点から、柔らかめのドッグフードとの組み合わせがおすすめです。
セミモイストタイプのドッグフードは、香りや食感も良いだけでなく、消化吸収にも優れています。ドライタイプと混ぜて与えれば、ドライタイプのドッグフードを好むワンちゃんも抵抗なく食べてくれるためおすすめです。
夏バテや体調を崩した時には、さらに食べやすいウェットタイプのドッグフードもあります。ワンちゃんが好む生肉に似た食感なので、食べる量の減少が気になれば取り入れてみましょう。
シニア犬向けドッグフードの与え方
基本的には成犬と同じで、食事は1日2回規則正しく与えます。しかし中には、一度に量を食べるのが難しいワンちゃんもいます。その際は、1日の総量は変えず、1回あたりの量は減らして与える回数を増やしましょう。
お腹の調子が悪いと、ドッグフードから吸収できる栄養素も減ります。消化器官に負担を与えないことが、シニア犬の健康維持に重要です。
シニア犬向けドッグフードへの切り替え方
成犬用ドッグフードからシニア犬用ドッグフードに切り替える際には、一気に切り替えるのは避けましょう。食感や風味が急に変わってしまうと、ワンちゃんは嫌がることもあります。お腹の調子が悪くなる原因にもなるため、少しずつ混ぜて与えるようにしましょう。
今まで食べていた成犬用ドッグフードにシニア犬用ドッグフードを混ぜ、徐々にシニア犬向けドッグフードの割合を増やします。消化不良を起こしていないことを確認しながら、1週間前後かけて切り替えるのがおすすめです。
まとめ
見た目は変わらなくても、体内は成犬の時期から徐々に変化するワンちゃんのシニア期。必要なエネルギー量や栄養素が成犬期とは異なるため、シニア犬向けドッグフードへの切り替えは必須です。
シニア犬向けドッグフードやサプリメントは、現在選択肢がたくさんあります。食べっぷりやお腹の調子をよく観察して、種類や1回あたりの量を調節してあげましょう。長く健康で一緒に暮らすためにも、年齢や体調に応じたドッグフード選びは重要です。