シニア猫と暮らす注意点。キャットフードの切り替えもお忘れなく!

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小さな子猫のころから一緒に暮らしていたネコちゃんも、年月が経てばシニア猫と呼ばれる年齢になります。また、愛護団体などから保護猫を譲渡してもらったり、野良猫を自分で保護したりすると、飼いはじめた時点で既にシニア猫の年齢になっている可能性もありますよね。

そんなシニア猫と一緒に暮らす注意点や、かかりやすい病気についてなどを解説していきます。シニア猫におすすめな、健康的なキャットフードの選び方もお教えします。

 

成猫とシニア猫ってどこがどう違うの?

人間は年齢を重ねればシワや白髪が出てきたりと、目に見えてはっきりと老化してきますね。ネコちゃんの場合は、成猫もシニア猫も同じようにかわいく、あまり違いはないように見えます。しかしよくよく観察すると、被毛や歯などに年をとった証が現れてくるものです。

例を挙げると、以下のような特徴が見られることが多くなります。

 

・被毛にツヤがなくなり、パサついてくる

・歯が黄ばんでくる、歯が抜ける、口臭が出てくる

・目ヤニが出てくるようになる

・キャットタワーなど高いところに登らなくなる、飛び降りるときに失敗する

・睡眠時間が若い頃よりも増えてくる

・夜鳴きをするようになる

・トイレを失敗することが増えてくる

 

また、ネコちゃんにも人間と同じように、認知症のような兆候が見られることもあります。

愛するネコちゃんが老化する姿を見るのは、非常に寂しく悲しいものです。しかし、重大な病気をさせたり事故などにあわせたりせずに、無事シニアになる年齢まで長生きをさせたという確たる証拠でもあります。自信をもって、ネコちゃんの最期の瞬間まで愛情深く接して、お世話をしてあげてくださいね。

 

以前は、一般的に7歳以上になったネコちゃんがシニア猫といわれていましたが、環境省が発表したデータによると、ネコちゃんの11歳は人間の60歳くらいに相当するということです。60歳というと、人によってはまだまだ元気だったり病気がちだったりと、まちまちですよね。

それと同じように、一概にネコちゃんの年齢だけで判断することは難しいものです。健康状態や、以前と比べて変わった様子がないかなどを日ごろからよくよく観察して、そのネコちゃんに合ったお世話のやり方やキャットフードの見直しに役立てることが最善の策かと思われます。

 

シニア猫がかかりやすい病気にも注意!

シニア猫が特にかかりやすく、一番多い死因にもなる怖い病気といえば、腎臓の病気です。腎臓の働きが悪くなると、排出されるべき老廃物が体内に溜まりはじめます。この状態が「腎不全」と呼ばれるもので、症状としては水をよく飲み頻繁にトイレに行く、口内炎ができて食欲がなくなる、吐くようになる、居眠りが多くなる、体が痩せてくるなどのものがあります。

 

腎臓の病気を完全に予防することはできないため、上記のようなネコちゃんの変化に飼い主さんがいち早く気づいて、早期発見につなげることが大切です。早期に病気に気づけば、キャットフードを腎臓病用のものに替えたり、対処療法を受けたりできます。完治させることはできないにしても、病気の進行を遅らせることは可能です。

 

腎臓病の他にも、心臓病や悪性腫瘍(ガン)、尿石症、歯周病、ホルモン系の疾患、骨や関節の老化など、シニア猫に増える病気というのは多岐にわたります。シニア猫といわれる年齢になったら、かかりつけの動物病院で定期的な検診を受けることがベストな方法といえるでしょう。

 

シニア猫向けキャットフードの選び方は?

ネコちゃんの健康状態を観察して、だいたい7歳~10歳くらいを目安に、普通の成猫用キャットフードからシニア猫用のキャットフードに切り替えるようにします。シニア猫用のフードには、高齢になったネコちゃんの健康的な長生きを手助けするための栄養素が豊富に含まれているからです。

ただし「〇歳になったから、今日からシニア猫用のフードにしなくちゃ!」と急にキャットフードを切り替えるのは、あまり良い方法とはいえません。その理由として、ネコちゃんによっては新しいキャットフードに慣れなく、食べてくれなかったり、下痢をしたり吐き戻したりすることもよくあるからです。今までの食べ慣れたキャットフードにシニア猫用のものを混ぜていって、少しずつ慣らしながら1~2週間かけて徐々に切り替えていく方法をとるのが良いでしょう。

 

一般的に7歳~9歳くらいのシニアになりたてのネコちゃんは、若い頃よりも運動量が少なくなり、太りやすい傾向になることが多いものです。ネコちゃんにとって、肥満は万病のもと。

それが10歳を超えた高齢シニア猫になると、食が細くなり、痩せて小さくなってしまうこともあります。それらのことも踏まえて、キャットフードはカロリーも気にしながら決めてあげましょう。

 

それぞれのネコちゃんに合ったフードを見つけてあげよう

シニア猫におすすめのキャットフードは多数あり、実に種類が豊富です。それぞれのネコちゃんの健康状態や体重などから、ぴったりくるものを見つけてあげることが大切です。

近年では20年近く生きる、ご長寿のネコちゃんも多いもの。長期にわたって無理なく与えられるコスパの良いものや、ネコちゃんの食いつきや好みも見ながら、総合的に考えてどのキャットフードを選ぶかを決めるようにしてくださいね。