成長の時期に応じてドッグフードを変えるのは、一般的です。でもドッグフード売り場に行くと、犬種別の商品もたくさんあります。成長によって消化能力や必要な栄養素が異なるのは理解しやすいもの。しかし、犬種によって必要な栄養素が異なるのはピンとこない方もいらっしゃるでしょう。
でも、犬種によって身体的特徴や運動量、性格は大違い。かかりやすい病気だって違うのです。犬種別の特徴を知って適切なドッグフードを選ぶことは、ワンちゃんの健康に直結します。
目次
小型犬用ドッグフードの特徴
華奢な足で、ピョンピョン元気に飛び跳ねるのが愛らしい小型犬。チワワやトイプードルなどの小型犬は、骨が細い分、運動量によって骨に負担もかかりがちです。小型犬用ドッグフードは、歳をとっても元気に走り回れるように、骨や関節の強化を目的とした栄養設計となっています。
またトイプードルは身体が小さく、腸も他の犬種より短くなっています。それによって消化不良を起こしやすいワンちゃんがいるため、お腹の健康維持のためにオリゴ糖が配合されているドッグフードもあります。
ヨークシャーテリアやミニチュアダックスフンドのような毛艶が特徴的な犬種のドッグフードには、その艶を維持するためのビタミンや脂肪酸が配合。
シーズーのようなクリっとした目が特徴的なワンちゃんのドッグフードには、目の健康維持を目的とした栄養素が配合された商品もあります。
<小型犬用ドッグフードに含まれている特徴な栄養素>
・骨や関節の維持:グルコサミン、コンドロイチン
・腸の短さに配慮:オリゴ糖
・毛艶の維持:ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンE、オメガ6&3脂肪酸
・目の健康維持:マリーゴールド、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンE
中型犬用ドッグフードの特徴
ペットホテルやドッグランで小型犬か中型犬か判断が分かれる犬種もいますが、この項では日本でよく飼われている柴犬やコーギー、ミニチュアシュナウザー用ドッグフードの特徴をご紹介します。
中型犬用ドッグフードでは、体重維持や尿路の健康維持に配慮された栄養設計が特徴的。脂肪は控えめにしつつも、カルシウムやリンなどのミネラルが配合されています。
愛らしい体型が特徴的なコーギーは、長い胴体を支える足腰のケアが健康維持のために重要。グルコサミンやコンドロイチンなど骨や関節の維持に必要な成分が配合された商品が販売されています。
毛艶や皮膚の健康が気になる柴犬やミニチュアシュナウザー用ドッグフードには、ひまわり油やビタミンB群、良質なたんぱく質などが配合されているのも特徴的です。
<中型犬用ドッグフードに含まれている特徴的な栄養素>
・腰や関節の維持:グルコサミン、コンドロイチン
・毛艶の維持:ひまわり油、ビタミンB、亜鉛
・健康な皮膚:DHA、EPA
・尿路の健康維持:マグネシウム、カルシウム、リン
大型犬用ドッグフードの特徴
ゴールデンレトリバーやラブラドールレトリバーなどが人気の大型犬。大型犬用ドッグフードの特徴は、体重維持や骨の健康維持、皮膚や毛艶を維持する栄養素が配合されている点です。
大きな体を支える骨や関節は、グルコサミンやコンドロイチンでケア。毛艶や健康的な皮膚の維持には、EPAやDHA、ひまわり油などが配合されたドッグフードが効果的です。
大きなワンちゃんは、食事をあまり噛まずに食べてしまう傾向があります。そのため、しっかり噛むように形状や硬さが工夫されたドッグフードが多いのが特徴的。満腹感を得て、消化吸収を助けられるように食物繊維が配合されたドッグフードもあります。
一般的に大きなワンちゃんは食事量が多い傾向がありますが、足腰の負担軽減には体型維持が重要です。大型犬用ドッグフードを取り入れて、噛み応えのある食事を与えましょう。
<大型犬用ドッグフードに含まれている特徴的な栄養素>
・骨や関節の維持:グルコサミン、コンドロイチン
・毛艶の維持:ひまわり油、ビタミンB、亜鉛
・健康な皮膚:DHA、EPA
・満腹感や消化吸収補助:食物繊維
まとめ
ワンちゃんは、犬種によって体格や性格、消化能力が大きく異なります。皮膚の健康維持のしやすさも、毛足の長短、外飼いか室内飼いかなどの違いによって左右されるほどです。
成長時期だけでなく犬種も考慮に入れてドッグフードを選ぶことによって、よりきめ細やかな健康管理が可能になります。愛犬の健康維持のために、ワンちゃんの嗜好やお腹の調子をみながら、適切なドッグフードを選びましょう。