ペットシッターと協力してQOLをあげる老犬介護を目指そう

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ワンちゃんの寿命は、10年から13年が平均といわれますが、30年前の寿命は、わずか7年でした。30年のうちに寿命が倍近くまで延びたのは、バランスの良い食事や動物病院の普及、感染症対策などさまざまな理由があるとされています。

 

家族の一員として大切なワンちゃんがいつまでも元気でいてくれるのはうれしいもの。しかし、ワンちゃんは人間のおよそ7倍のスピードで歳をとります。パピーのころに家族の一因に迎えたワンちゃんもあっという間に、介護が必要な状態になりかねません。

 

飼い主さんだけで高齢のワンちゃんの介護が難しい場合や、ワンちゃんだけでお留守番させなければならない場合に、頼りになるのがペットシッターです。

 

ペットシッターを活用すれば、安心して老犬のお留守番が可能

飼い主さんがワンちゃんをお留守番させてお出かけしなければならないときに、心配なのは高齢のワンちゃんのお世話でしょう。

 

ペットシッターサービスを利用すれば、介護が必要なワンちゃんをお留守番させるときも安心です。ペットシッターがワンちゃんを見守り、介護してくれるので、お出かけの予定をキャンセルする必要がありません。

 

ペットシッターがおこなう主な介護サービス

・ご飯のお世話

・オムツの交換、トイレ介助、陰部の清拭などのトイレのお世話全般

・体の清拭や入浴介助

・お散歩カートや抱っこでのお散歩や日光浴

・日中の生活の見守り

 

ペットシッターが老犬の介護で気を付けていること

大切なワンちゃんをペットシッターに預けるときに、ワンちゃんが普段どおりに過ごせているかはとても気になりますよね。

 

ペットシッターが、お留守番中のワンちゃんの介護をおこなう場合には、飼い主さんにワンちゃんの普段の生活様子や、食事の形状などを事前にお聞きして、いつも通りの生活ができるように心がけています。

 

普段と変わらない環境づくり

生活環境の好みはワンちゃんそれぞれで、異なります。静かな環境を好むワンちゃんもいれば、テレビやラジオの音がなっている環境が落ち着くワンちゃんもいるでしょう。

 

高齢のワンちゃんは、ストレス耐性が低くなっているので、ペットシッターがいる普段と違う環境は、ワンちゃんのストレスのもとになりかねません。ペットシッターは、ワンちゃんが普段暮らしている環境作りを心がけ、ワンちゃんがストレスを抱えないように気を付けています。

 

老犬の誤飲やケガに気をつけて見守り

ワンちゃんは高齢になると、かむ力や飲み込む力などが衰えていきます。ペットシッターは、ワンちゃんが誤って食べ物をのどや気管に詰めて、誤嚥性肺炎を引き起こさないように、食事中のワンちゃんを注意深く見守ります。

 

高齢のワンちゃんは、嚥下力だけでなく、足腰も衰えています。小さな段差や障害物も高齢のワンちゃんにとってはけがのもと。ペットシッターはワンちゃんが転んだり、つまずいたり、滑ったりしないように周辺の環境に気を付けて介護をおこないます。

 

ワンちゃんに負担のないマッサージや遊びで気分転換

ペットシッターは、ワンちゃんの老化レベルにあわせた、気分転換ができる遊びや、負担のないマッサージを取り入れています。ワンちゃんの脳と体の機能には、密接な関係にあるそう。遊びやコミュニケーションでワンちゃんの五感に刺激を与えることで、脳の老化予防にも期待がもてます。

 

排泄や食事の状態をチェック

ワンちゃんは高齢になると、食べムラがでてくるものです。飼い主さんから普段のワンちゃんの様子をお聞きして、お留守番中のワンちゃんが普段と比べて食欲があるのか、食べムラがないかなどを詳しくチェックしています。排泄の回数や状態も、普段の様子を確認。ワンちゃんが不快にならなタイミングで、トイレに連れて行ったり、おむつを交換した利できるように心がけています。

 

介護で老犬のお世話、ペットシッターはどこまで可能?

高齢のワンちゃんは、病気や食欲不振などの理由で薬を服用する場面が多くなります。薬を飲ませる行為は、医療行為にあたります。ペットシッターには、医療行為が許可されていません。そのため、ペットシッターは、ワンちゃんに薬を与えたり、インシュリン注射、点滴などの行為はできません。

 

しかし、ペットシッターとワンちゃんがお留守番しているときに、ワンちゃんが体調不良になったりけがをしたりした場合には、飼い主さんの代わりに病院へ連れていく行為は可能です。高齢のワンちゃんと一緒にお留守番をするペットシッターにかかりつけの病院を教えておくと、万が一のときも安心でしょう。

ペットシッターと飼い主さんで並走しながら老犬介護を乗り切ろう

 

ワンちゃんの介護でペットシッターを利用する場面は、飼い主さんが不在の時のワンちゃんとのお留守番だけではありません。飼い主さんがひとりでワンちゃんの介護が難しい場合、介護のコツを知りたい時なども、ペットシッターの利用が便利です。

 

ペットシッターと二人三脚で、ワンちゃんがQOLをあげて幸せに長生きができるような環境を作っていきましょう。