ワンちゃんのお散歩の悩みで多いのが、他の犬や人への威嚇。過度に興奮すると、吠えるだけでなく飛び掛かってしまうワンちゃんもいます。相手を驚かすだけでなく、けがをさせてしまったら大変。
この記事では、ワンちゃんがお散歩中に威嚇してしまう原因や対処法についてご紹介します。威嚇するのは、ワンちゃんが緊張状態であることの表れ。楽しいお散歩のために、飼い主が一工夫してあげましょう。
目次
お散歩中に他の犬を威嚇する理由とは
ワンちゃんが威嚇するのは、本能的な行動です。その頻度や程度は、犬種やワンちゃんの性格によって大きく異なるもの。とはいえ、飼い主との関係性がしっかり築けていれば、威嚇はある程度抑えられます。
ワンちゃんとの関係性を見直すだけでも、威嚇が一気に減ることもあるのです。ワンちゃんの様子を観察して、威嚇行為の原因がどこにあるのかを探りましょう。
犬がお散歩を主導してしまっている
お散歩をしている時に、ワンちゃんはどこを歩いていますか?ワンちゃんが先にどんどん歩いている場合は、主導権がワンちゃんにあると言えます。自分がリーダーだと思っているワンちゃんは、他の物音や動物に敏感に反応するのです。
ワンちゃんと飼い主の関係性は、耳を見てもわかります。耳が後ろにぺたんと寝ていれば、従順な態度の表れです。「ワンちゃん>飼い主」になっているようであれば、基本的な躾から見直す必要があります。
他の犬との関わり方を知らない
幼い頃から今の家庭で育てられてきたワンちゃんの場合は、他の犬との関わり方を知る機会が少なかった可能性があります。「自分より強い」「自分より弱い」という判断がつかず、無害に思える相手にも過敏に警戒してしまうのです。
このようなワンちゃんの場合は、ドッグランのような他の犬がいる場に連れて行って慣らすのが、威嚇を減らす一つの方法です。自分に対して攻撃的でないワンちゃんにまで興奮してしまう子には、他のワンちゃんと触れ合える機会を提供してあげましょう。
威嚇するのは果たして悪いこと?
牧羊犬として活躍してきた犬種など、本能的に攻撃しがちなワンちゃんもいます。そのようなワンちゃんからすると、威嚇行為は仕事の一環です。
しかしいくら本能的な行為とはいえ、威嚇がエスカレートすると飛びつきや咬みつきなどの問題行動に発展する可能性もあります。他のワンちゃんや人とすれ違う環境で暮らすのであれば、威嚇行為を飼い主がコントロールしてあげなければなりません。
活発なワンちゃんの威嚇行為を減らすには、しっかりと運動をさせるのがおすすめ。ボールやフライングディスク、アジリティなど、身体を動かす仕事を与えると楽しんでこなしてくれるでしょう。
お散歩中に威嚇した / された時の対処方法
他のワンちゃんを見かけると急激に興奮してしまうワンちゃんの場合は、まずは気をそらすのが重要です。気をそらして落ち着かせ、吠えなくなったのを褒める。その繰り返しで、「落ち着いていたら褒められた」と学習させるのです。
もしお散歩を一緒にできる友人がいるようであれば、落ち着くことができたらその人にも褒めてもらいましょう。「かまってもらえた」という喜びも、ワンちゃんにとっては大きな経験となります。
「注意する→褒める」をメリハリをつけて行うのが、ワンちゃんにしっかり学習させるためのポイントです。
ワンちゃんの威嚇をやめさせる手順
1.リードを短めにして、ワンちゃんが吠えなくなるまで相手の犬と距離をとります。
2.アイコンタクトをして、ワンちゃんの注意を飼い主に向けます。
3.相手のワンちゃんが通り過ぎるまで、アイコンタクトを続けさせます。
4.相手が通り過ぎるまで落ち着いていられたら、声かけとご褒美(おやつなど)をあげます。
あまりにも興奮しすぎてアイコンタクトがとれない場合は、ワンちゃんの視界を遮ります。小型犬なら抱っこ、中型犬や大型犬ならワンちゃんの前に立ったり、おやつで方向を変えたりするのも手です。
まとめ
ワンちゃんの威嚇は本能。とはいえ、たくさんの人やワンちゃんとすれ違う生活環境であれば、周囲に迷惑をかけないようしっかり躾ける必要があります。
<ワンちゃんの威嚇を減らすポイント>
・ワンちゃんとの関係性を見直す
・他の犬との関わり方を学習させる
・しっかり運動させる
・「威嚇をしなければ褒められる」と学習させる
威嚇を減らすための練習は、特殊なグッズや知識が要るものではありません。飼い主のマナーとして、日々のお散歩やトレーニングで少しずつ練習していきましょう。