庭のある一軒家に多いのが、野良猫ちゃんが度々訪れるようになったというお悩み。エサを
欲しがるだけならまだしも、敷地内で子猫が生まれて慌ててしまう方もいるのです。
今回は野良猫を保護する際の手順や、ペットとして飼う場合と飼わない場合の対応について紹介します。猫ちゃんを飼えないからといって、なすすべがない訳ではありません。里親探しの相談先や方法もまとめているので、ぜひご活用ください。
目次
自宅の敷地内で野良猫が子猫を生んでしまったら
一度エサや水を与えると、野良猫が住み着いてしまうこともあります。時々エサを食べにやってくると思っていたら、いつの間にか子猫を出産していた。そんなお悩み相談は、自治体にもよく寄せられています。
どの自治体も野良の子猫を積極的に保護することは推奨していません。子猫がある程度育てば、親猫が連れて出ていくこともあるからです。とはいえ、暑い時期や寒い時期はどうしても子猫の状態が気になってしまいます。
ペットとして飼う飼わないを判断する前に、まずは親猫が完全な野良猫なのかを確認しなければなりません。猫ちゃんの妊娠期間は約2ヶ月。もしかすると、どこかの家から脱走しているうちに妊娠してしまったのかも知れないのです。
親猫と子猫を保護する手順
1.箱やキャリーなどにエサや水を入れて慣らす
2.中に入るようになれば、保護
3.水や猫ミルクを与えて脱水症状を防ぐ
4.保健所や警察署に問い合わせ、親猫が迷い猫か確認する
5.SNSや掲示板でも迷い猫情報を確認する
最近はマイクロチップがついている猫ちゃんも増えています。マイクロチップは自治体や動物病院で読み取り可能です。万が一親猫が迷い猫だと判明したら、その猫ちゃんをペットにすることはできず、預かり飼育となります。
生まれた子猫だけが敷地内に残されていて、しばらく様子を見ても親猫が表れない場合もあります。自立できていない子猫は、自治体に連絡すると処分前提の引取りとなってしまいます。飼わないのであれば、里親探しが必要となるのです。
野良猫をペットとして飼うためには
迷い猫ではないとわかったら、晴れてペットとして猫ちゃんを迎えることができます。野良猫は、体力を消耗していることがほとんど。猫ちゃんは牛乳が飲めないので、水や猫ミルクを与えるます。飲み方を知らない子猫には、ストローやスポイトで少しずつ与えましょう。
保護した野良猫がペットになるまで
1.動物病院に連れていく
感染症の有無やノミやダニがついていないか、健康状態を調べてもらいます。
2.トイレや睡眠環境を整える
まずは箱に毛布やバスタオルを入れて、安心して眠れる場所を作ってあげましょう。成猫の野良猫の場合は、トイレのしつけに時間がかかります。ゆっくり根気強く進めましょう。
3.子猫は生後6か月以上になったら不妊手術
生まれたばかりの子猫であれば、人間の家に慣れるのはスムーズです。しかし、野良の期間が長かった成猫は、人間との生活に慣れるまでに時間がかかります。
急に人間にベタベタされても、猫ちゃんにとってはストレスになるだけです。ほど良い距離感を保って、まずは安心感を与えてあげましょう。トイレのしつけやお風呂も、根気よく慣らす意識が重要です。
野良猫を保護しても飼えない時はどうすべき?
先住のペットがいたり、アレルギーの家族がいたりして、ペットとして猫ちゃんを迎えられないこともあるでしょう。そんな時は病院やNPOに依頼したり、ご自身や友人に協力してもらったりして、里親を探す必要があります。
<野良猫の里親を探す際の相談先>
・動物病院
・自治体の動物愛護相談センター
・NPO団体
・里親募集サイト
・SNS
SNSでの里親募集の投稿をよく見かけますが、出来る限り素性の分かる相手に猫ちゃんを託しましょう。そのためには、猫ちゃんをペットとして迎えられるかどうかの条件を提示しておくのが有効です。
<里親の条件>
・猫ちゃんの飼育経験があるか
・ペット飼育可能な家に住んでいるか
・同居家族は猫ちゃんをペットにすることに賛成か
・長期出張など極端に家をあけることはないか
・長期不在時の預け先は最寄りにあるか
猫ちゃんが野良猫になったのは、誰かが猫ちゃんの飼育を放棄したことが原因かもしれません。せっかく保護された猫ちゃんの命を大事に守ってくれる飼い主さんを探してあげたいですね。
まとめ
野良猫を保護したら、まずは動物病院で健康状態やマイクロチップの有無を確認してもらいましょう。ペットとして飼うと決めたなら、猫ちゃんの命に最後まで責任を持つ必要があります。猫ちゃんが野良猫になった理由は、人間の都合であることが多いのです。
ペットとして飼えない場合も、保護したからには飼い主さんが見つかるようサポートしてあげましょう。猫ちゃんが健康に生き生きと暮らせる家が見つかると良いですね。
野良猫からペットになった猫ちゃんのしつけに困ったら、「無料相談窓口」をご活用ください。獣医師やトレーナーなどがご相談を承ります。