猫の病気の予備知識|胃炎・腸炎・胃腸炎など消化器系の病気に注意!

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胃炎や腸炎など消化器系のトラブルは、猫には比較的よく見られる病気です。しかし、だからと言って油断は禁物!胃腸の調子が悪いということは、食べたものがきちんと消化できていません。

 

必要な栄養が吸収できない状態が長引くと、元気がなくなるだけではなく、免疫力が低下したり脱水を引き起こしたりと、より深刻な病気の原因になることがあります。ネコちゃんのお腹の調子が崩れたら、なるべく早めに動物病院を受診して、早期に回復させましょう。

猫が胃炎を起こしたら、まずは原因を考える

ペットに猫を飼うと、嘔吐はつきものだとよく言われますよね。ちょっとしたことが原因で胸焼けを起こしているだけならいいですが、吐き気が長引くとネコちゃんは不快感に苦しむことになります。長引けば胃炎の原因になることも…。

 

ネコちゃんが吐いたり気持ち悪そうにしていたら、まずは原因についてよく考えてみましょう。猫はほんの些細なことでも胃の調子が悪くなることがありますが、なんらかの病気で吐き気をもよおすこともあります。

猫が胃炎を起こす原因

食べ物が原因?

  • 腐ったものや、食べ慣れないものを食べた
  • 脂肪分が多いものを食べた

精神的なストレス?

  • 家に知らない人が遊びに来た、あるいは子どもが大騒ぎをした
  • ペットホテルに預けた

異物を誤飲した?

  • 有毒な物質をなめた
  • ヒモなどを飲み込んだ
  • 毛づくろいで飲み込んだ毛が消化管に溜まって排泄できないでいる
  • 薬剤を口にした

 

こういった原因に心当たりがないのに嘔吐や気持ち悪そうな状態が続く時は、なんらかの病気が原因で吐き気が起きているのかもしれません。

 

  • 胃潰瘍
  • 食物過敏症、食物アレルギー
  • 回虫、コクシジウム
  • 肝臓病
  • 腎臓病
  • 膵炎
  • 尿路感染症
  • 糖尿病
  • 甲状腺機能亢進症
  • 消化器のがん
  • 脳障害

 

嘔吐や食欲不振が続く時は、なるべく早めにかかりつけの動物病院を受診しましょう。判断に迷った時は、お気軽に「DEAR PET ペットのお悩み無料相談窓口」にご相談ください。獣医師や動物看護士などの専門家がアドバイスさせていただきます。

 

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猫の胃腸炎は早めの対処で早急に回復させよう

猫の胃腸炎とは、なんらかの原因で胃や腸の粘膜に炎症が起きている状態です。原因になる要因は前項の胃炎と同じですが、胃腸炎は胃の炎症だけではなく、腸にも炎症が起きている状態。

 

放置してしまうと体が衰弱して急激に元気を消失し、万病の元になりかねません。愛猫が胃腸炎にかかったら、早めに対処をして早急に体を回復させましょう。

急性胃腸炎の症状

  • 嘔吐を何度も繰り返す
  • よだれが多くなる
  • 黄色い胃液や、血液が混じった胃液を吐く
  • 軟便や下痢をする
  • 便に粘液や血液が混じっている

慢性胃腸炎の症状

  • 食欲不振が長く続いている
  • 頻繁に嘔吐や下痢をする
  • 体重が減少している

 

こういった症状がみられたら、なるべく早めにかかりつけの動物病院を受診して、治療を開始しましょう。動物病院で胃腸炎と診断されると、以下のような治療で猫の体を回復させることになります。

 

  • 吐き気止め、胃粘膜保護剤、整腸剤の服用
  • 抗生剤の使用
  • 点滴による水分補給
  • 消化に良いフードへの変更
  • 毛球が原因の場合は排出を促進するフードへの変更
  • 寄生虫が原因の場合は駆虫薬の服用
  • アレルギーの場合は免疫抑制剤の服用、アレルゲン除去食への変更

猫の腸炎には原因が特定しにくい炎症性腸疾患が多い

炎症性腸疾患は胃・小腸・大腸の粘膜に慢性的な炎症が起きる病気です。どんな猫もかかる可能性がありますが、原因がいまひとつ特定できないところがなんとも厄介。遺伝、腸内細菌、食物抗原、免疫システムの異常など、いろいろな原因が考えられます。

 

炎症性腸疾患の症状は、慢性的に続く下痢や嘔吐と食欲不振。症状が進行すると嘔吐や下痢が酷くなり、血便を繰り返したり体重の減少や脱水症状など、猫の体はどんどん弱ってしまいます。

炎症性腸疾患の治療

いくつかの検査によって他の病気が見あたらず、原因不明の炎症性腸疾患と診断されたら、治療は投薬が主体になります。

 

  • ステロイド剤で炎症を抑える
  • 症状によっては免疫抑制剤の併用
  • 消化器の負担を減らす療法食
  • プロバイオティクスによる腸内環境の改善

 

炎症性腸疾患の治療には長い時間を要します。早くても半年から1年、場合によっては猫の生涯にわたって投薬が必要になるかもしれません。症状が改善したあとも、再発しないように注意深く見守る必要があります。

猫の胃腸のトラブルを防ぐには

食べ物に気をつけたり、余計なストレスを与えないようにするなど、猫の胃腸を守るために飼い主さんができることはたくさんあります。また、日頃からブラッシングをこまめにしていると、毛球による体調不良を回避しやすくなりますよ。

 

しかし炎症性腸疾患は、どんなに食事や環境を整えたとしても、予防することは困難です。何か少しでも「変だな」と感じたら、すぐに病院を受診する――これこそが一番の予防策なのかもしれませんね!

まとめ

猫はよく嘔吐する生き物ですが、もしかしたら体調不良のサインかもしれません。問題ない嘔吐なのか、それとも病気の兆候なのかを迷った時は、いつでも「DEAR PET ペットのお悩み無料相談窓口」に相談してくださいね!

 

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