ネコ好きなら野良猫を見ると触りたくなっちゃいますよね。
しかし、野良猫には危険が潜んでいるのをご存知でしょうか?
2016年、50代の女性が野良猫を連れて帰ろうとしたところ、野良猫に噛まれた10日後に死亡しました。
死亡の原因は「重症熱性血小板減少症候群」と呼ばれるものでした。
どうやら野良猫から間接的にウイルス感染したようです。
今回は、野良猫の危険性についてご紹介します。
この記事を参考に、野良猫を飼いたい方は適切に扱ってください。
目次
野良猫からの感染症を侮ってはいけない
冒頭でお伝えしたように、野良猫からの感染症は、最悪の場合は「死に至る危険性」があります。本当に侮ってはいけません。
プロのブリーダーさんも「野良猫を安易に触るのは危険」とおっしゃっています。
野良猫からの感染症は、どのように起こってしまうのでしょうか。
「マダニ」はウイルス感染症を引き起こす
マダニが「SFTS」ウイルスを持っている場合、野良猫経由または人間を直接刺して感染する可能性があります。この「SFTS」は、2013年に日本で初めて死亡例が発表され、266人が感染し57人が死亡しました。
ただし、野良猫からのSFTS感染は、この50代女性の例が初めてのケースでした。普通、野良猫からの感染の可能性としては低いと言われています。しかし、可能性は低いと言えど、死亡されたことは紛れもない事実です。
感染症の危険性を考えると、野良猫を無闇に触ってはいけません。
野良猫の「カビ(真菌)」で皮膚真菌症に
野良猫の皮膚にカビが生えてしまっていたら、人間に感染・寄生する可能性があります。
皮膚真菌症の原因となるカビは、「ミクロスポルム・カニス」と呼ばれるものです。
このカビが野良猫の毛についていると、猫が使ったクッションやタオルなどから別の猫や人に感染する恐れがあります。
特に、免疫の弱い子猫や老猫や病気を持っている猫に発症しやすくなります。
カビは1〜2日以内で増殖し、皮膚表層の組織内に侵入します。
たった数日の間に感染してしまうのです。
野良猫に脱毛などが見られたら、カビの疑いがあるかもしれません。
カビに感染している野良猫に見られる症状は、以下の症状が挙げられます。
- 円形脱毛
- フケが出る
- 皮膚の赤み
- 皮膚の痒み
- 皮膚の瘡蓋
皮膚真菌症になってしまったら?
万が一、猫が皮膚真菌症になってしまったら、シャンプーと病院での投薬が必要です。
投薬期間は、8〜12週間と長い治療が必要になります。
既にお家で猫を飼っているなら、野良猫と接するのは危険です。
病院での予防接種などを全部済ませ、数週間隔離して…と適切な対処をしなければなりません。
原虫や寄生虫の危険性!
「野良猫でも子猫ならまだ大丈夫なんじゃないか…?」なんて考えていませんか?
実は、野良猫の子猫は免疫力が弱いため、原虫や寄生虫、ウイルスなどに感染している可能性大!
野良猫(子猫)が感染している恐れがあるのは、以下が考えられます。
感染症の種類 | 主な原因となるもの | 症状 |
外部寄生虫 | ノミ・カイセン・耳ダニなど | 貧血・下痢・下痢による脱水症状・血便など |
内部寄生虫 | 条虫・回虫・原虫(コクシジウム)など | 下痢・嘔吐・脱水・栄養失調・被毛不良・体重低下など |
ウイルス | 猫カゼウイルス・猫エイズ・猫白血病 | 発熱・くしゃみ・鼻水・食欲不振・結膜炎・口内炎・角膜炎など |
これらの感染症を患った野良猫を家に連れて帰ると、愛猫への感染拡大の危険性があります。野良猫は、くれぐれも注意して取り扱わなければなりません。
野良猫を飼いたい時の対処法は?
どうしても野良猫を家で飼いたい場合は、お迎えの準備をしてから行いましょう。
捕獲に必要な準備は、以下のようになります。
- 捕獲器やキャリーケースを用意する
- 露出の無い服装・手袋を用意
- 誘き寄せる為のエサやおやつ
- 保護した時に使うタオルなど
感染症対策のため、野良猫に引っ掻かれたり噛まれたりしても怪我をしない服装で捕獲してください。
捕獲する時の重要ポイント
- 野良猫を捕獲
- 病院での検診・予防接種など
- 保健所などで迷い猫では無いかの確認
既に先住猫がいる場合は、必ず隔離することを忘れずに。
まとめ|どんなに人懐っこい野良猫も安易に触ってはいけない
どんなに可愛らしい野良猫もこれらの危険性を考えると安易に触ってはいけません。
野良猫の餌やりをされる方や保護したいと考えている方は、特に注意して取り扱ってください。
「野良猫が可愛そうだから何とかしたい!」と言う心優しい方は、個人で行うのではなく保護団体と連携して行うと良いでしょう。
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