日本で年間殺処分される犬の数は2018年で、7,687頭、猫は30,757頭と言われています。年々、NPOや愛護団体が引き取っているお陰で減少傾向にありますが、まだ殺処分されているのが現状です。
ペットを飼う方法として、ペットショップで購入する以外に保健所で保護された動物をペットとして迎え入れることができます。今回の記事では、保健所はどんなところなのか、またどのようにして受け入れることができるのかなどを解説していきます。
目次
「保健所」ってどんな場所?
保健所は、動物を保護・管理するための国の管理機関です。保健所では、迷い込んだペットや引き取ったペットを収容しています。
日本全国の市町村ごとに存在し、収容されている動物の里親募集をしています。
ペットの殺処分
年間殺処分されるペットの数は、犬7,687頭、猫30,757頭です。年々、減少傾向にあるとはいえ、ペットの最期まで責任を果たさない飼い主が後を断ちません。
ペットを捨てるのは犯罪です。ペットを捨てた飼い主には、懲役一年以下、罰金100万円以下が課せられます。
保護されたペットは、保健所に一定期間収容されると、愛護センターに移されまた一定期間保護された後、殺処分されます。
ペットが殺処分を減らすためには、団体との協力や個人が保健所でペットを受け入れることが必要です。
保健所でのペットの取引
保健所で行われる取引は、2つあります。
- ペットの引き取り
- ペットの受け入れ
飼い主がやむを得ずペットを飼えなくなった場合や飼い主不明で負傷している猫などを保健所が引き取ることができます。しかし、ほとんどの場合、引き取られたペットは殺処分されます。
一方、ペットを別の飼い主が受け入れることも可能です。
各保健所のホームページでは、里親募集の情報が掲載されています。
ペットの引き取り
ペットの引き取りを希望される際は、保健所に依頼する前に新しい飼い主さんを探す努力をするよう各保健所が呼びかけています。
また、保健所は、動物の愛護及び管理に関する法律の改正により、引き取りを拒否することができるようになりました。場合によっては、引き取りを拒否されることがあるということも念頭に置いておきましょう。
「引き取り」は、最終手段として考えてください。
ペットの受け入れ
保健所で収容されているペットは、生後数ヶ月から歳を取った動物までさまざまです。犬種や猫種も雑種ばかりではありません。
また、適切な保護をされているため、汚い・不衛生ということもないので、一般人も安心してペットを受け入れることができます。
保健所の保護動物をペットとして受け入れる方法
保健所で収容されている犬や猫を受け入れる方法や条件などをご紹介します。
保健所の犬や猫を受け入れるための条件は?
保健所で収容されているペットは、誰でも受け入れることができる訳ではありません。民間の団体だけではなく、愛護団体や保健所でも、受け入れるための条件が設けられています。
民間の譲渡条件は、以下のようなものがあります。
- 家族構成
- 収入やライフスタイル
- 身分証や譲渡後の定期報告義務
- 飼育方法や環境
保健所や愛護センターでは、以下の条件があります。
- 万が一飼育できなくなった際に代わりに飼育する者の誓約書
- マイクロチップ装着報告
- センター長との面談
また、受け入れのための飼育講習を受ける必要があります。
ペットのお迎えまでの流れ
ペットのお迎えまでの流れは、次の手順になります。
- センターへ電話にて問合せ
- センターへ直接訪問しペットの確認
- 譲渡講習と環境確認
- 迎え入れ
お迎えに必要なものは、以下です。
- 身分証明書
- 誓約書
- ゲージ、リードなど
他にも迎え入れまでに、ペットが安心できるお家の環境作りを済ませておきましょう。
保健所のペットを迎え入れるための心構え
環境省が提示している飼い主になる前に守って欲しい5ヶ条は、以下になります。
- 動物の習性を理解し、最後まで責任をもって飼いましょう
- 人に危害を加えたり、近所に迷惑をかけないようにしましょう
- むやみに繁殖させないようにしましょう
- 動物による感染症の知識を持ちましょう
- 盗難や迷子を防ぐために所有物を明らかにしましょう
ペットを飼うにあたって、長期的な視野で飼育できるかどうか考慮してください。
まとめ|どんな命も大切に…
ペットは言葉を話すことができません。意思があったとしても、全て飼い主さんに人生を預けることになります。ペットを飼うことは、命を預かることです。その責任を負えない場合は、飼わない決断も大切です。
一人ひとりの飼い主さんが責任を果たせることができれば、殺処分や引き取られるペットを減らすことができます。
これからペットを買おうか検討されている方は、一度保健所の里親募集にて探してみましょう。アナタの目を引く子が見つかるかもしれません。
ペットに関する相談は、【無料相談窓口】にてお気軽にお問い合わせください。