ペットに猫を飼ったら吐き出しは覚悟しなきゃダメ?

初めて猫を飼った人をギョっとさせることの一つに「吐き出し」があります。猫を飼い慣れている人にはよくあることでも、初めて吐き出しに遭遇した飼い主さんはびっくりすることでしょう。

 

この記事では、猫が吐き出しをする理由や、対策方法などを解説します。病気や体調不良が原因で嘔吐することもありますが、ここで扱うのは毛玉を吐き出すだけの「正常な吐き出し」です。愛猫の体調がおかしいと感じたら、必ず動物病院を受診してください。

猫が吐き出すのは毛づくろいで飲み込んだ「毛」

猫が吐き出しているのは、全身の被毛をペロペロなめて毛づくろいした時に飲み込んでしまった自分自身の「被毛」です。猫は睡眠時間の次に毛づくろい(グルーミング)の時間が長いと言われるほど、自分の体を常に清潔に保ちたい生き物。ザラザラの舌をブラシのように使い、いつも被毛を整えているのです。

 

基本的に、毛づくろいで飲み込んだ毛は胃腸を通過した後、ウンチとともに排泄されます。しかし食道や胃に少しずつ毛が残ってしまうことがあり、猫はそれらを体外に出したいから吐き出しているわけですね。

 

その際に食道を通過するため、猫が吐き出した毛玉は一見すると便に似た形状になりがちです。もちろん胃液も一緒に吐き出すので、吐き出しているのは被毛とはいえ、残念ながらフワフワの塊というわけにはいきません。あらかじめ申し上げておくと、見た目のインパクトはけっこう大きいような…。

 

どのくらいの頻度で毛玉を吐き出すかは、猫の種類や食生活によって違いがあり、一概には言えません。健康面に問題がなければ、1~2週間に1回程度の吐き出しは正常な範囲と言えるでしょう。

 

吐き出す毛玉の量や色は、猫の被毛の長さや色によって異なります。通常は猫の被毛を濃くしたような感じでしょうか。長毛種の猫は短毛種に比べ、必然的に毛玉を吐き出しやすい傾向に。また、換毛期は他の季節より、毛玉を吐き出す回数が増加しやすくなります。

ここで吐いてほしくない!と思うところに吐くのが猫のお約束

猫の飼い主さんにとって、毛玉の吐き出しは頭の痛い問題の一つ。と言うのも、「ここでは絶対に吐かないでほしい」という場所に限って、ネコちゃん達はオエーっとやってしまうからです。

 

これは何も、猫が飼い主に対して嫌がらせをしているからではありません。猫が毛玉を吐き出すタイミングは、排泄とは違って突然だからです。猫によっては寝ている最中に突然吐いてしまうこともあり、それが飼い主さんのベッドやソファの上だったりすると、飼い主的には大惨事となるわけですね。

 

トイレは絶対に失敗しないネコちゃんでも、毛玉の吐き出しだけは予測不能。トイレのように「ここで吐きなさい」としつけることはできません。そのため、飼い主さんの中には猫の吐き出しがストレスになることもありますが、ちょっと待って!

 

「なんでこんなところで吐くの!?」と怒ったりイライラしたりするのは時間の無駄。そんなことをしても猫の吐き出しは改善しませんし、それどころか猫との関係を悪化させてしまうことになりかねません。ネコちゃんとの生活を楽しむなら、「吐き出しはつきもの」と割り切りましょう。

 

そのうえで、「ここでは絶対に吐いてほしくない」という場所――たとえば高級寝具を敷いたベッドや布製・革製ソファの上には、防水性のあるマルチカバーをかけるといった工夫をします。たったそれだけのことでも、飼い主さんの気持ちはかなり楽になりますよ。

毛玉の吐き出しを減らすためにできること

猫は起きている時間のかなりの部分を毛づくろいに費やす生き物です。飲み込んでしまった毛玉の吐き出しを100%防ぐことは難しいですが、回数を減らすためにできることはあります。

 

  • こまめにブラッシングして、飲み込んでしまう抜け毛の量を極力減らす。
  • 飲み込んだ毛を便と一緒に排泄しやすくなるよう、食物繊維が多く含まれた「毛玉ケア」タイプのキャットフードに変える。
  • ワセリンや流動パラフィン含有の「毛玉除去ジェル」を食事やおやつに混ぜ、飲み込んだ毛を便と一緒に排泄しやすくする。

 

猫の吐き出しはかまわない、むしろ健康のためにもこまめにしっかり吐き出してほしい、という場合は、「猫草を食べさせる」という方法も。

 

葉の先が尖っている猫草を食べると、猫の胃が刺激されて嘔吐を誘発してくれます。吐かなかったとしても、猫草はある意味食物繊維の塊。便と一緒に胃腸にたまった毛を排泄するのに役立ちます。

まとめ

猫の吐き出しがイヤ!という飼い主さんは少なくありません。しかし、胃腸にたまった毛を吐きだせないまま放置してしまうと、開腹手術でなければ取り出せないほど毛玉が胃腸に詰まることもあります。食事はおろか正常な排泄さえできなくなれば、最悪の事態を招くことも…。

 

動物との暮らしに汚れはつきものです。しかし、ペットのいる生活には、「汚れなんて掃除すればいい!」と思われてくれるだけの幸せがテンコ盛りですよ!