ヘルニアになりやすい犬種の特徴と対策について

愛らしくて忠実である性質を持つ犬は、私たち人間にとって非常に親しい存在です。

そんな犬たちがかかりやすい病気として挙げられるヘルニアは、飼い主にとっても悩ましいものだと言えます。

 

ヘルニアは、体内の器官が本来収まっているべき場所から、はみ出してしまった状態を指したものです。

はみ出た部位が神経を圧迫することで、慢性的な痛みやしびれ、運動能力の低下、麻痺による歩行障害など、さまざまな不具合が生じてしまいます。

 

この記事では、犬のヘルニアに関するさまざまな情報をお届けさせていただきますので、ぜひご覧ください。

 

犬のヘルニアを解説

 

ヘルニアは、人間もかかる病気として耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

長時間の座り仕事などで、腰に負担をかける生活をしていると、負担の蓄積によって椎間板ヘルニアを発症してしまうことがあります。

 

また、運動などの負荷が引き金となる場合もあり、野球やサッカーなどを観戦する趣味がある方は、選手が椎間板ヘルニアになったという話を聞いたことがあるかもしれません。

犬が発症するヘルニアも、この椎間板ヘルニアが大半です。

 

犬のヘルニアは、症状の重さによって複数のグレードに分けられています。

まずは、このグレードから見てみましょう。

 

症状が痛みだけのヘルニアは、グレード1に分類されます。

グレード1のヘルニアは、脊髄に軽度の圧迫だけが生じている場合が多く、麻痺の症状は見られません。

抱きあげた時に痛みに反応してキャンと鳴き声を上げる、階段の上り下りに抵抗を示す、背中を丸めていることが多い、などがグレード1の特徴的な症状として見られます。

 

軽度の麻痺が出始めた状態が、グレード2です。

脚に力が入りにくくなり、足腰が弱って足先の感覚が鈍くなるのが特徴ですが、まだ自力で歩くことができる段階です。しかし、歩行時にはふらつきが見られたり、ふとした瞬間に転んだりひっくり返ってしまったりといった症状が見られます。胸から腰にかけてのヘルニアであれば後足に、首のヘルニアであれば前足に症状が出るのも特徴として挙げられるでしょう。

 

グレード3~5は、さらに症状が進行して重度の麻痺が見られるようになり、歩行ができなくなる状態を指します。脊髄の圧迫が進行したことで麻痺が重くなり、立ち上がることができないほど運動機能が低下してしまうのです。

 

グレード3以降は歩けないという点は共通で、最も重いグレード5は完全麻痺となり痛覚なども失われてしまいます。加えて足腰だけでなく膀胱や肛門も機能しにくくなってしまい、尿が出ない、大便を漏らしてしまうなど排泄機能が低下してしまうケースも見られるでしょう。

 

また、グレードに関わらず見られる特徴として、痛みや違和感から苛立ったり、気性が荒くなったり、首の痛みによって上目遣いで睨むような仕草などが挙げられます。

食欲の低下や震え、苦しそうな呼吸も特徴であり、これらを知っておくと早期にヘルニアの兆候に気付いてあげられるかもしれません。

 

ヘルニアそのものが直接的に命に関わることはありませんが、運動機能の低下や継続的なストレスは心身に大きな影響を及ぼします。

また、進行性脊髄軟化症という病気を併発してしまうと短期間のうちに死に至ってしまうため、早めの診察を受けることが望ましいでしょう。

 

ヘルニアになりやすい犬種

 

さまざまな種類の犬がペットとして飼われていますが、その中でも特にヘルニアを発症しやすい犬種が存在しています。愛犬のヘルニアに素早く対応できるよう、ヘルニアになりやすい犬種を順にチェックしていきましょう。

 

ヘルニアになりやすい犬種のうち、共通する特徴として挙げられるのが、胴長な体形であるということです。胴長なことがヘルニアを誘発するというよりも、胴長な犬種は軟骨異栄養性犬種という先天的に椎間板に異常を来たしやすい特徴を持っていることがヘルニアの原因となります。

 

この特徴に当てはまる犬の代表例として、ビーグル、コーギー、ミニチュアダックスフンド、バセットハウンドなどが挙げられます。

 

また、ヘルニアのリスクを抱えているのは胴長な犬種だけではありません。

近年人気のトイプードルや、昔から親しまれているフレンチブルドッグなども、ヘルニアを発症することが多い犬種とされています。

 

さらに、元は猟犬でありスポーティーな印象のあるボクサーや、トイマンチェスターテリアといった犬種もヘルニアのリスクが高いことを知っておきましょう。

 

さまざまな犬種を挙げさせていただきましたが、犬種は違えど症状や発祥の兆候は上記で紹介させていただいた通りのものであり、共通しています。

いずれも飼いやすさから高い人気を誇っている犬種なだけに、飼い主がヘルニアのリスクを常に念頭において、異変に敏感でいてあげる必要があるでしょう。

 

おっとりとして穏やかな子が急に気が荒くなった、普段から元気な子が歩くのをいやがりだした、などの変化には、特に注意が必要だと言えます。

 

ヘルニアの対策

 

愛犬のヘルニアを防ぐためには、どんな対策をすれば良いのでしょうか。

まず予防のために大切なのは、肥満を避けることです。

 

肥満体型になり体重が増えた犬は、歩き方のバランスが崩れて足腰に負担をかけてしまったり、運動したがらなくなったりしてしまうことがあります。

これはヘルニアを誘発する原因となりますので、そもそも太ってしまわないように気を配ってあげることが大切です。

 

とは言っても、激しい運動も腰に負荷がかかります。

そのため、肥満にならないよう注意するあまり、過度に運動をさせないように気を付けなければなりません。その子に適した運動量を、飼い主が考えてあげる必要があります。

 

また、室内飼いの場合に注意する必要があるのが床の材質です。

床材にフローリングを利用している場合、フローリングは犬たちにとって滑って歩きにくく、足腰に負荷をかけてしまっていることがあります。

 

犬が頻繁に出入りする部屋がフローリングだと足腰の関節に負荷をかけてしまいますので、滑り止めマットを敷く、滑り止めワックスを塗るなどの工夫が必要でしょう。

 

また、肉球の周りの毛をカットしてあげることでも滑りにくくなるため、有効な対策の1つです。

他にも、犬が段差を越える際にも注意しましょう。

 

段差を越えようと後ろ脚で立つ姿勢は、犬にとって大きな負担になります。

屋内の段差にはスロープを設け、屋外の散歩中に段差と遭遇した際は飼い主が抱きあげてあげるなど、日常生活でも負担をかけないことを意識してあげると良いでしょう。

 

まとめ

今回は、犬のヘルニアに関するさまざまな情報をお届けさせていただきました。

大切な犬たちの健康を守るためには、飼い主が正しい知識を持ったうえで、予防と早期発見をしてあげることが非常に重要です。

 

ヘルニアは、健康を大いに害してしまう大変な病気ですが、早めの発見から獣医師のもとで適切な処置を受けることができれば、高い確率で完治させることができる病気でもあります。

そのため、軽視せず過度に恐れることなく適切な対処をしてあげることで、愛犬からヘルニアを遠ざけてあげることができるでしょう。

 

自分の犬がヘルニアになっているかの判断に迷った場合や、予防のためにどれくらいの食事量や運動量にすればいいかわからない場合に向けて、本サイトでは無料相談を承っております。

ヘルニアだけでなく、ペットに関するお悩みがございましたら、ぜひ無料相談フォームよりお気軽にご連絡ください。