国の安全を守る麻薬探知犬とは

TVなどの特集で、空港で活躍している犬を見たことがある方も多いのではないでしょうか?

 

空港で働く犬の仕事は主に、麻薬探知犬・爆発物探知犬・検疫探知犬・銃器探知犬の約4種類です。

特殊訓練を受けた犬は「K-9」と呼ばれ様々な場所で活躍しています。

 

今回は、空港で働く麻薬探知犬の仕事内容や実際に犯罪を防いだ例などについてご紹介します。

 

麻薬探知犬の仕事内容

 

麻薬探知犬の仕事内容は、麻薬の密輸を防ぐことです。

空港で働く麻薬探知犬が有名ですが、実際は港や国際郵便局にも麻薬探知犬が配置されています。

 

嗅覚が優れている犬を訓練して、荷物などから麻薬を探し出すことが仕事です。

麻薬探知犬が麻薬を見つけると、その場に座ってハンドラーと呼ばれる麻薬探知犬のパートナーに知らせます。

ハンドラーと共に荷物や郵便物から、麻薬を見つけ出すのが麻薬探知犬です。

下記は、空港で働く麻薬探知犬の1日の流れの例です。

 

朝:散歩やグルーミングをハンドラーにしてもらい、健康チェックをしお風呂に入る。

昼:ハンドラーと専用の運搬車で検査出動し、旅客検査や貨物検査を行う。

夕方:空港での検査が終わると、ハンドラーからご飯をもらう。

このように、ペアを組んでいるハンドラーと共に1日の多くを過ごしています。

 

一緒に過ごすことで信頼関係を築きながら、国の安全を守っているのです。

また、麻薬探知犬になるにはたくさんの訓練を受けます。

訓練は約3段階に分かれており、4ヵ月ほどしっかりと学びます。

 

最初の基礎訓練となるのは、麻薬袋がくくりつけられたタオルで作られたダミーを探す訓練です。

ダミーを探しだしたときにはその都度褒め、獲得欲を育て訓練するのです。

そうして、麻薬の匂い=ダミーと覚えさせ訓練を積んでいきます。

 

その訓練が終わると、壁などの隙間に隠された麻薬を探す壁面訓練と呼ばれる応用編を訓練します。

そして、最終的に実際の輸入貨物の中から麻薬を探し出す実践訓練を経て、麻薬探知犬になれるのです。

 

犬の嗅覚は人間の数千倍~1億倍優れていると言われていますが、的確な判断ができるようになるためにこのような訓練をすることで、ようやく麻薬探知犬になります。

昭和54年から導入された麻薬探知犬ですが、現在は130頭の麻薬探知犬が配備されています。

覚せい剤や大麻などの不正薬物を摘発し、国を守る犬として毎日頑張っているのが麻薬探知犬です。

 

麻薬探知犬の種類は?

 

現在の麻薬探知犬の種類は、主にジャーマンシェパードとラブラドールレトリバーの2種類です。

その2種類について詳しくご紹介しましょう。

 

ジャーマンシェパード

ドイツ産の犬種で「ドイツの牧羊犬」という意味がありますが、牧羊犬として使役されていたことはありません。

知的で忠誠心や服従心が強く、訓練を好む性格なので、災害救助犬・軍用犬・麻薬探知犬・警察犬として活躍しています。

介助犬や盲導犬として活躍する犬も多く、人間と密接な関係にある犬種です。

 

ラブラドールレトリバー

イギリス原産の大型犬で、賢く温和な性格なのでペットとして人気です。

水鳥猟でハンターが撃ち落とした獲物を取ってくる役割をしていたこともあり、忠誠心や活発な性格を生かした猟犬としての才能もあります。

 

 

麻薬探知犬の種類は主にこの2種類ですが、麻薬探知犬に適した性格も重要です。

 

・動くものに興味を持つ

・物を投げるとくわえて持ってくる

・持ち帰ってきたものへの執着心が強い

・人見知りをしない

・行動が活発

・どんな場所でも恐れない

・人に対して攻撃的じゃない

 

このような性格の犬は、麻薬探知犬に向いていると言われています。

また、麻薬探知犬が麻薬中毒になると思われがちですが、匂いを覚えるだけで中毒にはなりません。

麻薬探知犬の活動年齢は、1才~8才で人間の年齢でいうと50才ぐらいまで麻薬探知犬として活動します。

 

引退後はパートナーだったハンドラーが引き取ることが多いですが、慰問犬として介護施設で可愛がられることもあるようです。

 

また、引退後に幼少期に過ごした家に戻ったり、専用施設で過ごしたりしている麻薬探知犬もいます。

一生をパートナーである人間と過ごし、引退後はのんびりと余生を楽しめるようになっていますので、安定した犬の職業と言えるでしょう。

 

麻薬探知犬が未然に防いだ事件

 

それでは、麻薬探知犬が未然に防いだ事件をいくつかご紹介します。

 

①中国の雲南省シーサンパンナ・ダイ族自治州に所属する麻薬探知犬が、56キロのアヘンを発見し、大規模な麻薬事件の摘発に貢献しました。

この麻薬探知犬は最年少の1才ですが、任務に就いてから2ヵ月で延べ671台の車両と3643個の手荷物と数えきれないほどの小包を検査しています。

 

②台湾から日本に持ち込まれた覚せい剤を発見したのが、福岡空港で活躍しているメスのシェパード「マメ号」でした。

その際、彼女は手荷物受取所のベルトコンベヤーに載せられた、黒いスーツケースのジッパー部分に鼻先を向け立ち止まり、リードを引いても動こうとしませんでした。

ハンドラーが税関に通報し、検査官がスーツケースを調べると衣類の間に覚せい剤が隠されており、持ち込んだ台湾人は逮捕されたという事件です。

 

③日本で過去最高額の覚せい剤の密輸を防いだのが、ラブラドールレトリバーの「メルバ号」です。

こちらはTVの取材中に検挙されて大きく取り上げられた事件なので、ご存知の方もいるのではないでしょうか。

ハンドラーも麻薬探知犬も新米であるコンビが心を通わせ、末端価格18億円相当の覚せい剤を発見し検挙する姿が多くの方の印象に残っています。

 

④海外では麻薬が密売ブローカーによって様々な方法で偽造され、持ち込まれています。

その中でもケーキに偽造して持ち込まれたケースがあり、そこにはブロック状に固められたコカインにコーヒーパウダーが振りかけてありました。

コーヒーの匂いは、麻薬探知犬の鼻をごまかすことができる可能性があるため、使われることが多いです。

中には、コーヒー豆の中身をくり抜いてその中に覚せい剤を詰めていた例もあります。

しかし、どちらも麻薬探知犬とハンドラーや検査官によって発見され検挙されています。

 

⑤多くの麻薬持ち込みを未然に防いだ結果、起こった事件をご紹介しましょう。

コロンビアの麻薬探知犬ジャーマンシェパードのSombraには、犯罪組織から2億コロンビアペソ(2018年当時約770万円)の懸賞金がかけられました。

過去に9トンのコカインを探知して245人の逮捕につながる活躍をしたため、コロンビアの「ウラベノス」という犯罪組織から目を付けられたそうです。

それを回避するため、麻薬取引の影響の強い地域から首都の国際空港に移動し、警護を強化しました。

このように麻薬探知犬は、密輸する人も恐れる存在となっています。

 

また、メキシコでは移動中の麻薬探知犬が誘拐される事件もあり、新しい麻薬の隠し場所を探し出すのに誘拐されたと懸念する声もありました。

未然に事件を防ぐ麻薬探知犬ですが、密輸ブローカーなどから逆恨みされる危険もあります。

しかし、国を守るために毎日ハンドラーと共に活躍している素晴らしい犬たちです。

 

まとめ

今回は、麻薬探知犬についてご紹介しました。

仕事内容や訓練内容を見てみると、ハンドラーの存在が欠かせないことが分かります。

人間が初めて家畜化したのが犬と言われており、古代から狩猟や護衛といった役割をしていました。

 

犬は、人間の最も古い親友であるとDNAで判明したという研究結果もあります。

犬が描かれた壁画や人間の墓から発掘された犬科の骨などもあり、その研究結果の信憑性が高まるでしょう。

古くから人間のお手伝いをしてきた犬は現在、麻薬探知犬をはじめ、ペットとしても愛されています。

 

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