警察犬の訓練士になるには?資格や仕事内容をご紹介

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警察犬は、人にはない犬ならではの技能を活かし、犯罪捜査や警備、災害の現場で活躍しています。

皆さんは、そんな警察犬を訓練している人たちがいることをご存じでしょうか。

警察犬を訓練する人のことを「警察犬訓練士」と呼びます。

 

知る人ぞ知る職業であると言えますが、安心な社会を維持するためには必要不可欠な存在です。

犬を好きな方の中には、犬と関わる仕事がしたいと考える方もいるのではないでしょうか。

そういった方には警察犬訓練士がおすすめです。

 

では、そんな警察犬訓練士には、どのようにしたらなることができるのでしょうか。

今回は、警察犬訓練士になるための道のりや向いている人について、詳しくご紹介します。

 

警察犬訓練士とは?

 

そもそも警察犬訓練士とは、具体的にどのような存在なのでしょうか。

端的に言えば、その名前の通り警察犬にするために犬を指導し、訓練する人のことを指します。

警察犬訓練士がどのような訓練を行っているかを知るためには、まず警察犬がどのようなことを行っているのか、知ることが必要です。

 

警察犬は、主に四つの現場で活躍しています。

まず、税関など国内外の荷物が集まる現場です。

ここでは、荷物の中に麻薬が紛れていないか、嗅覚を使ってチェックを行う麻薬探知犬と呼ばれる警察犬が活躍しています。

 

次に、犯罪の現場です。

ここでは、跡追及犬、気選別犬という2種類の警察犬が活躍します。

跡追及犬は、犯人を追跡する際に活躍する存在です。

犯人のものと思われるにおいを覚え、そのにおいを辿って犯人を突き止めます。

 

一方の気選別犬は、捕えられた犯人と現場の証拠に残されたにおいが一致するかどうかを調べ、捜査に協力する警察犬です。

どちらも犯人を見つけ出し、特定するためには必要不可欠と言えるでしょう。

そして、防犯が必要な現場において活躍するのが、威嚇犬です。

威嚇犬は、いわゆる番犬を思い浮かべていただくとわかりやすいでしょう。

不審者に対して吠えることで威嚇する、あるいは噛みついて撃退するといった仕事を行います。

いずれも、犬の技能を活かしたものだという点が共通しています。

 

しかし、人の出す指示通りに動いてくれるようになるためには、訓練をしなければいけません。

さらに、犬は人が学校で行うような集団での訓練ができないため、訓練士とのマンツーマンで訓練を行わなければいけないのです。

 

ここからは、ご紹介した警察犬の役割や必要な技能を踏まえて、警察犬訓練士が行う訓練を見ていきましょう。

警察犬の訓練は、「人の出す指示通り動く」ということから始まります。

これは服従訓練と呼ばれる訓練です。

人の命令を聞くようにしつけ、基本的な命令を教えていくことになります。

 

その後に行われるのが、においを嗅ぐ訓練です。

においは、麻薬探知犬、跡追及犬、気選別犬が使用する犬の技能であるのに加え、威嚇犬においても不審者とそれ以外の判別で利用する技能になります。

そのため、初期の段階で教えられることになるのです。

その後は、足跡を追う、においを選別する、威嚇すると言った順に、訓練を進めていきます。

 

警察犬訓練士は、これらを確実に身につけられるよう犬とのコミュニケーションを重ねていくのです。

そして、訓練士にはもう一つ大きな役割があります。

 

それが、犬の役割判別です。

訓練中にその犬の能力を見極め、どの仕事が向いているかを判別していきます。

そのため、警察犬訓練士は犬とのコミュニケーション、犬の状態や能力を細かく見極める力などが必要な仕事だといえます。

 

警察犬訓練士になるためにはまず何からすればいいの?

 

警察犬訓練士になるためには、何をすればいいのでしょうか。

はじめに、警察犬訓練士の種類について把握しておきましょう。

 

警察犬訓練士には、「直轄」と「嘱託」の二種類があります。

まずは、「直轄警察犬訓練士」についてご説明します。

直轄という名前通り、警察に所属して訓練を行う訓練士のことです。

そのため、まずは警察官になる必要があります。

 

警察官になるためには身長、体重、高卒以上、35歳未満といった条件があるため、これらをクリアしていなければいけません。

 

その上で、警察学校での研修を受け、鑑識課に配属されることで訓練士として働くことができます。

ここで注意が必要なのが、直轄警察犬訓練士はあくまで配属された部署での仕事ということです。

そのため、異動が起こる可能性や、鑑識課を希望していても配属されない可能性があります。

長く訓練士をやりたい人には向いていないと言えるかもしれません。

 

次に、嘱託警察犬訓練士についてご紹介します。

こちらは嘱託と名のつく通り、警察には属さずに訓練を行うものです。

異動がなく、ずっと訓練士を続けることができます。

 

しかし、その代わりに公認三等訓練士という資格の取得が必要です。

この資格の受験資格を得るためには、見習い訓練士として訓練所に住み込んでトレーニングを受けなければいけません。

トレーニングを終えた後に試験に合格することで、取得可能です。

 

どちらの方法で目指すとしても、警察犬訓練士になるためにはとても長い道のりであることを覚えておきましょう。

しかし、犬の命を預かり、一人前の警察犬を訓練できるようになるためには、必要な道のりなのです。

 

警察犬の訓練士に向いてるのはこんな人

 

警察犬の訓練士に向いているのは、どのような人でしょうか。

まず、責任感がある人であることが挙げられます。

 

警察犬訓練士は犬を訓練する以前に、犬の命を預かり、育てていく仕事です。

さらに、警察犬は街の安全を守る大切な役目のために訓練されます。

訓練を行う訓練士も、その自覚を持ち、責任をもって訓練を行うことが大切です。

 

次に、正義感が強い人というのが挙げられます。

訓練をはじめたばかりの犬は、集中力も忠誠心もありません。

そんな犬を訓練するためには、訓練士の気迫や根気が不可欠であり、街の安全を守りたいという強い正義感が必要になります。

そして、体力がある人です。

訓練士の一日は、犬の世話から始まります。

その後も休む間もなく訓練を行うため、一日中犬の世話、訓練を行うことになるのです。

この生活を数年間行うためには、体力は不可欠と言えるでしょう。

 

さらに、忍耐力も必要です。

訓練士になるためには、最低でも五年かかると言われています。

その間目標に向かって努力し続けるためには、忍耐力が重要です。

そして、訓練士になった後も、犬が目標を達成できるまで辛抱強く行わなければいけないため、忍耐力が必要となります。

これらを持っている人が、警察犬訓練士に向いている人だと言えます。

 

まとめ

動物が好きで人の役に立つ仕事がしたい方は警察犬の訓練士が向いているかも 

警察犬は、街の安全を守る重要な役割を持った存在です。

 

しかし、どんな犬でも警察犬が務まるわけではありません。

人の命令をしっかりと聞き、自分の役目を果たせるように訓練する必要があるのです。

警察犬訓練士は、そんな警察犬の訓練を行う大切な職業です。

 

この職業は、警察官になって鑑識課に配属される、または住み込みでトレーニングを行い訓練士になるなど、長い道のりを経てなることができます。

そして、正義感、忍耐力、体力があるのに加え、なにより動物が好きな人にはピッタリの職業と言えます。

警察犬とマンツーマン、かつ一人前になるまでつきっきりで訓練を行うため、長く犬と時間を共に過ごしたいという方にもおすすめです。

 

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