医療技術の発展や飼育環境の変化によって、犬や猫に代表されるペットたちの寿命は長くなりました。
共に過ごせる時間が長くなったのは喜ばしいことですが、長寿命化によってペットが病気を患ってしまう機会も増えています。
大切で愛しいペットたちと少しでも長い時間を過ごすためには、定期検査が欠かせません。
そこで今回は、ペットの健康を保つためには欠かせない定期検査について、さまざまな情報をお伝えいたします。
目次
ペットの定期検査とは?
ペットの定期検査は、人間の定期的な健康診断とは、似て非なる意味合いがあります。
犬や猫たちは人間と異なり、自発的に体調不良を訴えることができません。
例えば、飼い主が見てわかるほど体調を崩してしまった際は動物病院に連れていっても手遅れだった、というケースも見られます。
そのため、早め早めに不調を見つけてあげることが重要といえるでしょう。
定期検査のペースは?
定期検査をどのぐらいのペースで受けるかは、かかりつけの獣医師さんや飼い主の判断によって異なります。
しかし、犬や猫といったサイズの動物であれば、年に1度ないし2度ほどが適切なペースとなります。
犬や猫は、人間と比べて体が小さく寿命が短い分、4倍の早さで年齢を重ねていくとも言われており、体の成長や変化のサイクルも短いことが特徴です。
また、年に1度受けておけば安心と言い切れるわけではなく、年に2度受けても決して多すぎるということはありません。
ただし、飼っている子の性格によっては、動物病院への通院や健康診断そのものが強いストレスになってしまう場合もあるため、獣医師さんと相談した上で定期検査のペースを決定しましょう。
ペット保険は適用される?
ペットの健康を考える上で、ペット保険に加入されている方も多いのではないでしょうか。
ペット保険では、動物病院で発生するさまざまな費用を一部負担してくれますが、同じく動物病院で行われる定期検査の費用にも、保険は適用されるのでしょうか。
結論から言えば、基本的にペット保険は、定期検査に対応していません。
ペット保険は、動物病院でかかる治療費を一部負担してくれるというものであり、予防接種や去勢、定期検査などの費用には、保険が適用されないのです。
ペットの定期検査ではどんなことを調べるの?
大切なペットに定期検査を受けさせようと考えたとき、気になるのは検査の内容ではないでしょうか。
ペットの定期検査は人間が受ける健康診断と似ている項目も多々ありますが、詳細に把握しておきたいと考える方も多いはずです。
そこで今回は、以下の項目でペットの定期検査において行われることが多い検査内容を、ピックアップしました。
それぞれ簡単にご紹介いたしますので、ぜひ参考にしてください。
尿・糞便検査
ペットの定期検査において大きな意味合いを持っているのが、尿検査と糞便検査です。
尿検査では腎臓、肝臓などの異常を調べることができ、糞便検査では消化器系の異常と、ウイルスや寄生虫の有無などを調べることができます。
尿や糞便は、ペットの健康を管理する上で非常に有益な情報源になってくれます。
健康のバロメータとして参考にできるため、定期検査の多くの場合において実施される項目といえるでしょう。
検尿、検便キットを使って、自宅で採取した上で動物病院に持っていくことが基本ですが、それが難しい場合は動物病院で対応してくれる場合もあります。
血液検査
人間と同様、血液検査でもさまざまな体調を読み取ることができます。
採血した血を、血液一般検査と血液化学検査という2つの検査にかけることで、血の状態や内臓の状態を調べることが可能です。
例えば、猫は猫白血病や猫エイズといった病気に感染してしまうことがありますが、血液検査を受けることで、これらを判断することができます。
血液検査は、ペットの健康を管理するために、欠かせない検査項目といえます。
レントゲン検査
体の内部を透過して診ることができるレントゲン検査は、ペットの定期検査において頻繁に行われます。
放射線により、肺や心臓をはじめとする各臓器や結石の有無や骨、関節の異常などを調べることができます。
特に、老齢のペットは骨や骨格に異常があることも多いため、レントゲン検査は受けておきたい項目といえるでしょう。
エコー検査
エコー検査もレントゲン検査と同様、体の内部をチェックするための検査です。
エコー検査では、人間の耳では聞き取れない周波数の音波を臓器にあて、その反射を見ることで臓器の様子を確かめていきます。
体への負担を可能な限り少なく臓器や血管などの様子を調べられる点が、エコー検査の特徴といえるでしょう。
ペットの定期検査を行うメリット・デメリット
ここまでは、ペットの定期検査についていくつかの情報をお届けしましたが、定期検査を受けるメリットとデメリットが気になる方も多いのではないでしょうか。
実際のところ、定期検査は必ず受けるべきものなのでしょうか。
義務付けられているものではない以上、受けるメリットがそれほどなかったり、受けることによるデメリットもあったりするのではないでしょうか。
そんな疑問にお答えするべく、ここからは定期検査を受けることのメリットとデメリットについて見ていきましょう。
定期検査のメリット
ペットに定期検査を受けさせることの最大のメリットは、体調不良を早期に発見できるという点にあります。
大切なペットに長生きしてもらうためには、病気や体の不調をできるだけ早めに知っておくことが非常に大切です。
また、長生きのためという観点以外にも、病気などを早期発見することで重篤化を防ぎ、軽い症状で治療できたことで治療費が安く済む、といったケースもあります。
検査の内容によっては将来的になりやすい病気を把握することもできるため、定期検査を受けることで、さまざまな面で健康維持に役立つと言えるでしょう。
定期検査のデメリット
デメリットとして挙げられるのは、ペットにとっては定期検査を受ける負担が大きいという点です。
病院で拘束されて血を抜かれるなどの行為は、ペットにとっては恐怖と感じことが多く、精神的・体力的にも大きな負担となってしまうでしょう。
もちろん、費用がかかるという点も考慮する必要がありますが、特にペット保険が適用されないことは、デメリットに感じるかもしれません。
もう1点デメリットとは少し異なりますが、定期検査は絶対ではなく、あくまで健康の目安であるという点には注意が必要です。
例えば、定期検査では発見できないような隠れた病気も存在するため、定期検査を受けさせたからといって安心できません。
そのため、日々生活を送る中で異変がある場合は、早めに動物病院へ連れて行ってあげましょう。
大切なペットの健康を最も近くで守ってあげられるのは、飼い主であるということを忘れないようにしましょう。
まとめ:定期的に検診をしてペットの体調管理をしましょう
今回はペットの定期検査について、さまざまな情報をお届けいたしました。
定期検査のペースや項目、メリット・デメリットを知ることで、適切な定期検査を受けさせてあげることが大切です。
大事なペットと長く過ごすためにも、定期的に検診をして、ペットの体調を管理しましょう。
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