犬を飼っていると、時折犬があくびをしているところを見かけることはありませんか?
実は、犬のあくびは気持ちを伝えるサインであったり、体調不良が理由で起きたりしているのです。
そのため、眠いだけだろうと気に留めずにいると、重大な病気を見逃す恐れもあります。
そこで今回は、犬があくびをする理由や注意点をご紹介いたします。
あくびの種類を見極めて、大事な愛犬の健康を守りましょう。
目次
犬があくびをする理由
犬があくびをする理由は、多岐にわたります。
例えば、退屈であったり、眠かったりするだけのときもあれば、ストレスや病気のサインとしてあくびをすることもあります。
犬があくびをする理由を知ることで、必要に応じて対策することができるのです。
まずは、その理由を3つご紹介いたします。
愛犬が頻繁にあくびをしていて不安な方は、ぜひ参考にしてください。
リラックスしている
人間は退屈なときや眠いときにあくびをして、多くの酸素を取り込もうとします。
これは犬も同じです。
そのため、このような理由であくびが出る場合は、リラックスした時間を過ごしている証でもあるのです。
今の環境が犬にとってストレスを感じていないということなので、特に気にする必要はありません。
また、飼い主があくびをした際に犬も一緒にあくびをすることがあります。
これには人間の心理に共感している、人間の動作を反射的に真似してしまうなど、さまざまな説があります。
人間のあくびが犬にも伝染するメカニズムは明確にわかっていませんが、リラックスしているときに出るあくびと同様に、心配する必要はありません。
「親密な関係にある相手のあくびほどうつりやすい」という説もあるので、安心して犬との生活を過ごしましょう。
自分や相手を落ち着かせたい
緊張状態にあって落ち着きたい・気持ちを相手に伝えたいなど、ストレスを感じている状況で犬があくびをすることもあります。
例えば、初めて遊びに行くドッグランなど、犬は慣れない環境にいると緊張してしまいます。
その際、自身を落ち着かせるためにあくびをするのです。
また、散歩中に他の犬に吠えられたときや、飼い主に叱られているときもあくびをします。
このあくびは、自身の緊張を落ち着かせるという意味もありますが、一番は相手に落ち着いてほしいというサインです。
「こちらには敵意がないよ。だから怒らないで。」ということをあくびで示しています。
仮にストレスが続くと精神面から不調を招く恐れがあるため、なるべくストレスを軽減させることを考えましょう。
例えば、散歩中に他の犬に吠えられてあくびをしている場合は、コースを変えて他の犬を遠ざけるといった行動を取るのが有効です。
また、これと似たようなケースで、親しくない相手に撫でられることで強いストレスを感じてあくびをすることもあります。
あくびは「これはやめてほしい」というサインである可能性が高いため、愛犬の健康を第一に考えて中断してあげるようにしましょう。
体調不良を起こしている
犬のあくびがいつもより増えた場合、何らかの体調不良を起こしていると考えられます。
以下の病気はあくびが増える要因と考えられるため、普段にも増してあくびをしていると感じたら獣医に相談しましょう。
・てんかん
・貧血症
・歯の不調
・低血糖症
・うつ病
病気のサインとしてあくびをしている場合、あくび以外の症状が現れるケースもあります。
例えば、てんかんの主な症状は発作です。
具体的には、全身がつっぱる・落ち着きがなくなる・手足をばたつかせる・顎をガクガクさせる・よだれが大量に出るという症状が見られます。
また、貧血症の場合はあくびのほかに元気がなく動きたがらない、口腔内が白っぽくなる、おしっこの色が赤いなどの症状が現れます。
歯の不調の場合は、あくびをしつつ悲鳴のような鳴き声をあげるなど、通常とは違うあくびをするのが特徴です。
低血糖症は、生後3ヶ月頃までの子犬や膵臓に腫瘍ができている成犬などに起こりやすいです。
血糖値の低下で脳のエネルギーが不足することであくびが増えるほか、ふらつきや痙攣発作などを起こします。
最悪の場合死に至る病気であるため、特に注意が必要です。
うつ病はいわゆる心の病であり、ひとりぼっちの時間が長い・スキンシップが少ないなど、犬にとってストレスがかかる状況に長期間置かれると、発症する恐れがあります。
食欲の低下や元気がなく、身体的に異常が見つからない場合は、うつ病の可能性があります。
このように、犬のあくびが増える病気は非常に多いです。
自分で判断できない場合は、獣医などの専門家に頼りましょう。
犬がよくあくびをする際の注意点
犬が退屈や眠気を理由にあくびをする際は、基本的に気にする必要はありません。
しかし、病気やストレスが原因であれば、十分に注意しなければなりません。
ここからは、犬がよくあくびをする際の注意点を見ていきましょう。
ストレスに配慮する
犬がよくあくびをする場合、ストレスのサインとしてあくびをしている可能性があります。
例えば、家族が喧嘩しているときにはその空気にストレスを感じ、あくびをすることがあるのです。
人間と同じく、犬にとってのストレスも体調不良を招く要因です。
あまりにも過剰なストレスがあると、うつ病など心の病を発症するほか、食欲不振や元気がないといった体調不良に陥りかねません。
犬は周囲の空気を読む生き物であるため、なるべくストレスのかからない環境にすることを心がけましょう。
ただし、犬には個性があるため、ストレスを感じる原因はさまざまです。
例えば、元々出かける習慣のない犬が突然ドッグランに出かけると、ストレスを感じてしまうことがあります。
他にも、社交的でない犬の場合は、他の犬が近づいてくることにストレスを感じます。
もし愛犬と一緒に出かけたいのであれば、子犬時代から外の環境に慣れさせておきましょう。
成犬の場合は徐々に慣らしていくほか、ストレスを感じているようなら途中で休息を入れるなどの工夫も大切です。
体調不良を見極める
先ほどご紹介したように、貧血や低血糖などの体調不良が原因で、あくびを頻繁にしている可能性もあります。
中には命に関わる病気が潜んでいることもあるため、十分注意しましょう。
尿や口腔内を観察して、貧血がないか・あくびの後に鳴いていないかなど、愛犬の様子に気を配ることが重要です。
もし体調不良かどうかを見極められない場合は、獣医に頼りましょう。
まとめ
今回は、犬があくびをする理由や注意点をご紹介いたしました。
犬は退屈な気持ちや眠気から、あくびをすることがあります。
しかし、あまりにも頻繁にあくびをしている場合は、ストレスを感じていたり病気が隠れていたりするかもしれません。
あくびをする病気の中には命に関わるものもあるため、少しでも不安になった際は専門家に相談しましょう。
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愛犬に関して不安なことがあれば、ぜひ無料相談フォームよりお気軽にご相談ください。