猫を飼う上で避けては通れない問題として挙げられるのが、去勢です。
猫の去勢はした方がいいと言われているけれど、具体的にどうすればいいのか分からないという方も多いのではないでしょうか。
それをするべき理由や詳しい内容が分からない手術は、なかなか受けさせたくないものです。
そのような方に向けて、この記事では猫の去勢の詳しい内容や去勢後の猫の変化といった、猫の去勢をする上で知っておきたいことをご紹介したいと思います。
目次
猫の去勢ってどんな手術?
猫の去勢は、猫と飼い主が一緒に暮らしていく上で、とても重要な手術です。
そのため、手術をやる、やらない以前に、飼い主は去勢手術についてよく知っておく必要があります。
はじめに、猫の去勢手術がどのような流れで行われるのか、手術を行わないことで何が起きるのかについて、ご紹介します。
猫の去勢手術の流れ
猫の去勢手術の流れについて見ていきましょう。
手術と聞くと、しばらくの間入院をしなければいけない、大変なものをイメージする方が多いのではないでしょうか。
しかし現在、多くの去勢手術は日帰りで行うことができます。
診察を休止しているお昼頃に手術を行う病院がほとんどです。
そのため、午前中に診察などを行った後に猫を預け、夕方から夜にかけての時間帯に猫を引き取りに行くという流れになります。
手術自体は10分~30分程度の時間で終わりますが、経過観察、麻酔から覚めるのを待つといった時間が必要なため、夕方ごろまで待つことになるのです。
また、猫の去勢手術の費用については、大体1万円~2万円程度が相場です。
病院によって値段が上下するので、詳しくはかかりつけの病院に聞いてみましょう。
去勢をしないとどうなる?
ここからは、去勢をしないと猫に何が起こるのかについてご紹介します。
去勢をしないと起こることとして、病気のリスクが高まる、というのがあります。
例えば、乳腺腫瘍というホルモンの分泌による病気は、去勢をすることで予防できる病気のひとつです。
この乳腺腫瘍は多くの場合悪性で、猫の命に関わるものです。
また、去勢をしない猫は、発情期を迎えることになります。
発情期の猫は、大声で鳴くなど、周囲の迷惑となるような行動をとるのです。
他にも、マーキングとして匂いのキツイ尿をトイレ以外の場所でしてしまう、脱走しようとする、などの問題行為を起こす可能性もあります。
このような行為を抑えられるだけでも、猫の去勢は十分にメリットのある手術といえるでしょうか。
去勢手術をすることで起こる変化
猫の去勢は、猫の体内のホルモンバランスが変化することを意味します。
そのため、去勢をした猫にはさまざまな変化が起きるのです。
しかし何も知らない状態だと、猫の行動の変化が去勢によるものなのか、他に原因があるものなのか分からずに慌ててしまうかもしれません。
そういったことにならないためにも、猫の去勢後に起こる変化について知ることは大切です。
ここからは、去勢手術をすることで猫に起こる変化について、詳しくご紹介します。
さまざまな性格の変化
猫が去勢手術をした後に起こる変化としてまず挙げられるのが、性格の変化です。
去勢をすることで、猫には発情が起こらなくなります。
発情期の雄猫は攻撃的になり、他の猫と激しい喧嘩をしてしまうことがあるのですが、発情期がないためそういったことがなくなります。
発情がなくなることで猫にかかるさまざまなストレスも軽減されるため、寿命が延びることにも繋がるといえるでしょう。
また、発情期以外でも、去勢後の猫は性格が穏やかになる傾向があります。
行動の変化
去勢手術をした後の猫は、行動にも変化がみられます。
上述の通り、去勢をしない場合、猫には発情期が訪れます。
発情期を迎えた猫はさまざまな問題行動を起こしますが、去勢をした場合、それを回避することが可能です。
猫が発情期に起こす問題行動として、先ほどもご紹介した大声で鳴くという行動が挙げられます。
その行動を抑えることで、飼い主だけでなく、周辺住民の負担を軽減することができます。
また、マーキングも、去勢をすることで防げる問題行動です。
去勢をしていない猫の尿は特に匂いがきつく、それをトイレ以外の場所にかけられてしまうのは困るという人も多くいます。
他にも、去勢をしたことで起こる変化として挙げられるのは、食欲が増すということです。
これはホルモンバランスが乱れることから来る変化と言われています。
しかし、消費するカロリーが増えるわけではないため、去勢後の猫は太ってしまわないよう注意が必要です。
去勢手術をした方がいいのはどんな猫?
これまで去勢手術の流れや、手術を行うことで起こる猫の変化についてご紹介してきました。
しかし、すべての猫が去勢手術をしているわけではありません。
どのような猫が去勢手術をした方がいいのか、自分の飼い猫はそれに当てはまっているのかというのは、ぜひとも確認しておきたいことです。
そこでここからは、去勢手術をした方がいい猫の条件について、去勢をしないことによるメリットなども含めてご説明します。
去勢をしないメリットとは
去勢をしないことによるメリットとしてまず挙げられるのは、子供を作ることができるということです。
飼い猫に子供を作ってもらい、世代をまたいで猫の世話をしていきたいという方もいらっしゃるかと思います。
そういう方は、飼い猫の去勢をしないほうが良いでしょう。
他にあげられるメリットとしては、猫の体形を維持しやすいというものがあります。
先ほどご紹介した通り、猫は去勢を行うことでホルモンバランスが乱れ、食欲が増大します。
そのため、食事に気を遣わなければすぐに太ってしまうような状態になってしまいます。
去勢を行わなければホルモンバランスの乱れは基本的には起こらず、体形維持をしやすくなるといえるのです。
どんな場合に去勢をするの?
では、どのような場合に去勢を行えばいいのでしょうか。
結論から言うと、子供を作る予定がない場合には去勢することをおすすめします。
子供を作らない場合、猫を去勢するメリットは去勢しないメリットを大きく上回っています。
去勢をせず、発情期を迎えた猫はさまざまな問題行動を起こすことに加えて、雄猫の場合は男性ホルモンの働きにより毛並みが脂っぽくなり、特有の匂いを出すようになるのです。
これにより、家の中に猫の匂いが染みついてしまい、来客を迎えづらくなる可能性もあります。
猫にとっても、発情期に交尾をできないことでストレスが溜まり、病気になることにも繋がりかねません。
このように、去勢をしないことにはさまざまなデメリットがある一方で、子供を作らない場合に去勢をするデメリットは太りやすくなるという一点しか存在しません。
そのため、基本的には去勢をしたほうがいいといえるでしょう。
まとめ:去勢について悩んだら専門家に相談しよう
今回は、猫の去勢についてご紹介しました。
去勢は基本的には行ったほうがいいものですが、猫の体調や体質によっては判断が分かれるものでもあります。
もし、自分の飼い猫の去勢について具体的にプランを立てるなら、今回ご紹介したようなことを踏まえた上で、専門家に一度相談するのが良いでしょう。
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猫の去勢やその他のお悩みについても承っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。