犬の下痢はさつまいもが原因?食べたら治る?さつまいもの正しい与え方

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犬がさつまいもを食べると下痢になる原因として考えられるのは5つ。

 

人間が食べられるからと同じものを与えると、下痢や軟便につながることがあります。

 

一方で、下痢のときにさつまいもを食べると治るとも。

 

この記事では、さつまいもと犬の下痢との関係、正しい与え方を紹介します。

犬の下痢がさつまいもで治る理由と注意点

 

犬が下痢をしている時にさつまいもを与えると、さつまいもに含まれている食物繊維が腸の動きを正常な方向へ整えてくれます。

 

また、食物繊維には便を固める作用もあるため、下痢をしている犬の便を通常の状態に戻す効果も期待できるでしょう。

 

ただし、与えすぎると逆にお腹を壊してしまうこともあるため、犬の体調や様子を見ながら適量を与えるように意識してください。

 

食物繊維が多い食べ物はさつまいも以外にも、以下のようなものが挙げられます。

 

  • りんご
  • じゃがいも
  • カボチャ

りんごはすりおろして、さつまいも・じゃがいも・カボチャは蒸したり茹でたりしたうえで小さくカットし、食べやすく消化しやすい状態にしてから与えてください。

さつまいもを食べた犬が下痢になる5つの原因

 

下痢をしている犬に与えることで下痢を解消することができるさつまいもですが、一方で、さつまいもを食べたことで下痢になることも。

 

犬にさつまいもを与える際にはいくつかの注意点があるため、安易に与えることは避けたほうが無難です。

 

ここでは、さつまいもを食べた犬が下痢になってしまう5つの原因について見ていきましょう。

 

  1. 子犬や老犬(シニア犬)に与えてしまった
  2. 加熱せず、生のさつまいもを与えてしまった
  3. アレルギー症状が出てしまった
  4. さつまいもの皮ごと食べさせてしまった
  5. さつまいも以外の原因で下痢になった

1.子犬や老犬(シニア犬)にさつまいもを与えてしまった

さつまいもは食物繊維が多く含まれているため、整腸作用が期待できる食材です。

 

しかし、子犬や老犬(シニア犬)がさつまいもを食べると、下痢になる場合があります。

 

なぜなら、1歳未満の子犬は消化器官が未熟であるため、食物繊維の豊富なさつまいもを適切に消化できず、消化不良を起こすためです。

 

一方で、老犬がさつまいもを食べると下痢になる原因は、消化機能の衰えが関係していると考えられます。

 

子犬のしつけのご褒美としておやつを与えることがありますが、健康的な体づくりのためにはドッグフードをご褒美にしたほうが無難。

 

ドッグフードが好きではなくご褒美にならない場合は仕方ありませんが、さつまいもで消化不良を起こして体に余計な負担をかけるよりは、安全な方法を選択しましょう。

 

また、胃腸の衰えが進んでいる老犬にとって、さつまいもの消化は負担となることがあります。

 

できるだけ与える頻度は少なくしたほうがいいでしょう。

 

とは言っても、さつまいもはとても栄養価が高い食材。

 

よく蒸して柔らかくした状態であれば、小型犬や咀嚼力の衰えた老犬でも、効率よくエネルギー補給ができるはずです。

2.加熱せず、生のさつまいもを与えてしまった

犬に与えるさつまいもは必ず中まで火を通しましょう。

 

生の状態では消化に悪く、下痢や嘔吐を引き起こす場合があるためです。

 

犬に与える場合には、以下のようなさつまいもを選ぶといいでしょう

 

  • 茹でたもの
  • 蒸したもの
  • 添加物の含まれていないチップス

中までしっかりと火を通すことにより、消化しやすくなります。

 

また、砂糖や添加物の含まれていないさつまいもチップスであれば、ワンちゃんでも安心して食べられるはずです。

 

一方で、人間の食べる用に作られたスイートポテトなどの加工食品は、カロリーが高く、消化不良を起こしかねないため、犬に与えることは避けましょう。

3.アレルギー症状が出てしまった 

 

さつまいもは「アレルギー症状が出にくい」と言われている食材です。

 

しかし、稀にアレルギー症状が出る犬がいます。

 

もし、さつまいもを食べた直後から下痢をしていたり、さつまいもを食べると毎回お腹が緩くなるような症状が見られたりする場合には、アレルギーの可能性が高いかもしれません。

 

他にも、さつまいもを食べて以下のような症状が出た場合は、アレルギーかもしれないため、状態をよく観察しましょう。

 

  • 嘔吐
  • 目の充血
  • 肌などのかゆみ

万が一、アレルギー症状が疑われる場合には、動物病院に相談してくださいね。

 

初めてさつまいもを与えるときは、少量からスタートするのがおすすめ。

 

少しずつ与える量を増やしていき、アレルギー反応が出ないかどうかを確認すると安心です。

 

犬のアレルギーについて詳しく知りたい方は「犬にも食べ物のアレルギーがあるってほんと?」の記事でも詳しく解説しています。

 

いざという時のために、起こりやすい症状や予防法について知っておきましょう。

4.さつまいもの皮ごと食べさせてしまった

犬にさつまいもをあげる際は、皮を取り除くことが必須。

 

人間は気にせず食べられるさつまいもの皮ですが、犬にとっては硬く、消化不良を起こす可能性がある部分です。

 

さつまいもを皮ごと食べてしまったことが原因で、下痢になることがあります。

 

加熱することや小さく切ることだけでなく、皮を剥くことも忘れずに行いましょう。

5.さつまいも以外の原因で下痢になった

さつまいもを食べさせたことが印象に残り、「さつまいもが原因」と考えてしまうかもしれませんが、実際にはさつまいもが原因ではない下痢の可能性もあります。

 

たとえば、以下のようなケースが考えられるでしょう。

 

  • ストレス
  • ウイルス
  • 寄生虫
  • 誤食
  • 病気

「下痢=さつまいも」と安易に結びつけず、ワンちゃんの様子をしっかりと観察してください。

 

もしかすると、いつもと違う生活リズムなどによるストレスや、おもちゃなどの誤食が原因での下痢かもしれません。

さつまいもを食べさせないほうがいい犬とは

 

さつまいもは全年齢の犬に食べさせることができます。

 

しかし、消化器官が未発達の子犬や、消化能力が低下している老犬(シニア犬)は、下痢や軟便を引き起こす可能性が高いため、さつまいもを食べさせるのは避けたほうが無難です。

 

また、子犬や老犬以外にも、次のような症状の出やすい犬には与えないほうがいいでしょう。

 

  • 肥満傾向や糖尿病の犬
  • 腎臓や心臓に障害がある犬
  • 結石ができやすい犬

さつまいもは栄養価が高いことが魅力ですが、カロリー管理する必要のある肥満傾向にある犬や糖尿病の犬には向きません。

 

また、さつまいもに多く含まれているカリウムは、腎臓機能がうまく働いていないと排泄されにくくなります。

 

余分なカリウムが体に溜まりやすくなった結果、低血圧や不整脈のような心臓疾患につながる恐れがあるため、腎臓や心臓に障害のある犬は摂取を避けたほうがいいでしょう。

 

さらに、さつまいもに含まれるシュウ酸は、シュウ酸カルシウム結石を引き起こしやすい成分です。

 

結石ができやすい犬には食べさせないほうが安心です。

犬が食べてもいいさつまいもの量はどのくらい?

 

さつまいもはカロリーや糖質が多い食べ物であるため、体調に不安がある犬以外でも食べ過ぎはよくありません。

 

犬におやつを与える際は、1日の総カロリーの10%程度までが適量とされています。

 

文部科学省の食品成分データベースによると、蒸した皮なしさつまいものカロリーは10gあたり13kcalのため、以下が食べてもいい目安量です。

 

  • 超小型犬:8g〜20g
  • 小型犬:26g〜45g
  • 中型犬:48g〜90g

ただし、体重によっても食べていい量は変わってきます。

 

実際の体重を参考にして個別に計算したり、胃腸への負担を考えたりして量を決定してください。

 

また、蒸したさつまいもと比べると、焼き芋や干し芋はカロリーが高い傾向があります。

 

同じさつまいもでも、調理方法によってカロリーが変わってくるため、しっかりと計算してから与えましょう。

犬にさつまいもを与えるおすすめのタイミング

 

さつまいもは食物繊維などの栄養素が豊富に含まれています。

 

そのため、アレルギーがない犬や成人犬であれば、適量を食べさせることに問題はありません。

 

とはいえ、食べすぎると体調不良につながる可能性があるため、高頻度で与えるのは避けたほうが無難です。

 

さつまいもを与えるおすすめのタイミングは、体力を消耗したときや便秘がちのとき。

 

さつまいもはカロリーが高いため、体力を消耗したときに与えると少量でもエネルギーチャージにつながります。

 

また、食物繊維の効果で便秘の解消にも効果が期待できるでしょう。

 

ただし、ワンちゃんが疲れているときは消化機能が低下していることもあります。

 

さつまいもで下痢や軟便にならないように、様子を見ながら与えるのがベターです。

犬にさつまいもをあげるときは適量を意識して!

さつまいもには食物繊維や栄養素が多く含まれているため、成人犬やアレルギーのないワンちゃんには与えても問題ありません。

 

しかし、食べすぎや生のまま食べたことによって下痢や軟便を引き起こすことがあるため、与える量や調理方法には注意が必要です。

 

また、腎臓や心臓に障害があったり、肥満気味だったりする犬には高カロリーのため、さつまいもは与えないほうが無難でしょう。

 

一方で、すでに下痢や軟便になっている犬にさつまいもを食べさせることにより、整腸作用が働いて症状が落ち着くこともあります。

 

さつまいもアレルギーでない場合には、下痢対策にさつまいもを与えて様子を見るのもおすすめです。