普段、街を歩いているとネコちゃんを見かけますよね?
どんなお家で飼われているのかな?って気になることもあると思うんですが、中には特定の飼い主がいないネコちゃんもいるんです。
「特定の飼い主がいないってことはこのネコちゃんは野良猫なのかな?」
なんて思うかもしれませんが、野良だけではなく「地域猫」もあります。
地域猫とは、特定の飼い主の居ない地域で飼われている猫のこと。
地域の人のアイドル的存在とはいえ、飼い主が居ないがために去勢されていないとたくさん増えてしまって大変です。
「地域猫」の去勢をしてくれる動物病院についてご説明します。
目次
地域猫とは
先程も書きましたが、地域猫は特定の飼い主がいないネコちゃんのことです。
野良ではなく、飼い主がいないネコちゃんを地域の問題として付近住民やボランティアの方々で共同管理して最終的に地域猫自体をなくそうという取り組み(地域猫活動)をしているんです。
飼い主の募集もしていますし、しっかりと個体数を管理することで野良として繁殖することを防いでいるというわけです。
「管理する」とだけ聞けばネコちゃんがかわいそうに思えるかもしれませんが、例えば人間の管理が行き届かずにネコちゃんが増えてしまいます。
そのネコちゃんたちが地域のゴミを漁っていたりすると衛生的な問題から人間の健康面に影響が出てくることもあるんです。
さらにネコちゃんへ健康アレルギーを持っている人もいますよね。人間とネコちゃんが健やかに過ごすためにも特定の飼い主がいないネコちゃんを地域猫として管理することはとても大事なことなんです。
地域猫の去勢の必要性
ネコちゃんが増えすぎると地域住民の健康にも影響があるわけですが、ただただネコちゃんの数を数えるだけではそれを管理とは呼べません。
そのためにも地域猫は去勢を行って、物理的に増えないようにする必要があります。
ネコちゃんの繁殖力はかなり強め。
1度に5~7匹の子猫を産み、1年間に3回も出産が可能で、子猫は半年程で出産可能になります。
これをそのまま1年間放っておくとすると、相当数の野良猫が誕生することになるんです。
かといってそれを保健所で殺処分というのはやっぱりネコちゃん好きとしては悲しくなってしまいますよね。
ですから地域猫活動でネコちゃんを管理して繁殖を防ぐためにTNR活動というものを行います。
・捕獲(Trap)
・去勢(Neuter)
・返還(Return)
の頭文字をとってTNR活動です。
繁殖を防ぐための活動ですから一見かわいそうに聞こえるかもしれませんが、これもネコちゃんの命を守るため。
ネコちゃんが増えすぎると保健所によって殺処分されてしまうからです。
環境省によると2018年度に31,000匹のネコちゃんが殺処分されました。
もちろんこれは飼い主がネコちゃんを捨てることで起きた悲劇ですから、最も責任を負うべきなのは無責任な飼い主なのはもちろんです。
ですがそういった悲しいことが起きないように地域猫を去勢して繁殖しないよう管理していくことは必要なんです。
地域猫に対応してくれる動物病院
ネコちゃんを去勢するためには動物病院に行かなければなりませんが、それは地域猫も同じことです。地域住民やボランティアによって管理するために地域猫を去勢するならば、それに対応してくれる動物病院でなければいけません。
動物病院の獣医師も地域社会の一員なのですから、そういう意味でも地域全体で地域猫をしっかりと管理していくということなのです。
しかし、ただただ地域猫を動物病院に持ち込めば去勢に協力してくれるわけではありません。
そのためにも地域猫活動に助成金が出るのかどうかを行政に確認し、出るのであれば各行政の所定の手続きを行わなければいけないのです。また、TNR活動を啓発している公益財団法人どうぶつ基金という団体もあります。
HPを確認していただければ、地域毎に地域猫に対応してくれる動物病院の一覧もありますし、去勢を行うためのチケットも発行してくれます。
まとめ
ネコちゃんはほんとうにかわいいですよね。特に生まれたて子猫のかわいさは言葉では言い表せられないほどです。なのに成長してきて世話が大変になったからと捨ててしまう人がいることでネコちゃんがかわいそうな目にあってしまうんです。
地域猫活動を通じて、しっかりとそういった問題点を認識し、ネコちゃんを襲う悲劇を止めていきましょう。
そのためには地域猫の去勢、そしてそれを受けてくれる動物病院、助成金をきちんと把握して、ネコちゃんに幸せな一生を送ってもらいたいですね。