飼い猫が、トイレやお風呂についてくるといった行動を見かけたことはありませんか?
これは猫ストーカーと呼ばれる行為で、様々な理由から飼い主さんを追っかけまわします。
足に絡みついてきたりどこにでもついてきたりするので、飼い主さんにとっては嬉しい半面踏んでケガをさせないか心配になることもあるでしょう。
今回は、そんな猫ストーカーの原因や対処方法をご紹介しますので、猫を飼っている方はぜひ参考にしてみてください。
目次
なんで猫はストーカーになる?
猫が飼い主さんをストーカーする原因は、大まかに分けると4つあると言われています。
原因1:飼い主さんを母猫だと思っている
子猫の頃から飼い主さんと過ごす猫は、独り立ちしなくても生きていけるので、大人になっても子猫のように甘えん坊のまま成長します。
ほとんどの飼い猫は子猫時代に去勢手術をしているので、縄張り意識が薄れて子猫気分でいるという説もあります。
席を立つだけでも一緒に行動したがる猫は、飼い主さんを母猫のように慕っている証拠です。
生活に支障がなければ、好きなように行動させてあげると猫のストレスも溜まりにくくなります。
原因2:ご飯が欲しいというアピール
お腹が空いているとき、必要以上に猫が甘えてくることがあります。
ゴロゴロと喉を鳴らし、飼い主さんの顔や足をスリスリして、ご飯が貰えるまで決して飼い主さんの元を離れません。
おやつを貰った嬉しい記憶などがある場合、ご飯の時間以外にも何か貰えるのでは?と期待してストーカー行為をする猫もいますので、健康のためにもおやつを頻繁に与えるのは控えましょう。
また、ご飯の時間をちゃんと決めておくのも効果的です。
ご飯を貰える時間がバラバラだと、甘えれば貰えると期待してしまいます。
原因3:飼い主さんが好きすぎて離れたくない
これはとても可愛らしい原因ですが、分離不安の原因にもなるので注意が必要です。
分離不安は、飼い主さんと離れると大声で鳴いたり、酷くなると自傷行為をしたりするようになってしまう病気です。
一緒にいることが当たり前になり、離れると不安になって何らかのアクションを起こして飼い主さんの気を引こうとします。
例えば、いたずらや粗相が増えたときは、飼い主さんにかまって欲しいときです。
しかし、かまい過ぎるとそれが当たり前になって分離不安を引き起こしますので、適度な距離感を保ちましょう。
原因4:自分の存在をアピールしたい
飼い主さんの気を引いて撫でてもらったり遊んで欲しかったりするときも、必要以上に猫ストーカーをします。
新聞を読んでいるときやPC・スマホを触っているとき、あきらかに邪魔をしてくる経験はないでしょうか?
猫とのコミュニケーション不足の場合も、猫ストーカーの原因になるため、注意しましょう。
一緒にトイレに入るのはOK?
猫ストーカーの代表的な行動が、一緒にトイレについてくることです。
トイレのドアを開けたら猫が出待ちしていた!という経験をもつ飼い主さんも多いでしょう。
飼い主さんも落ち着いて用が足せないのは、不便に感じるのではないでしょうか?
先程も書いたように、かまいすぎると分離不安の原因になります。
ついつい一緒にトイレに入ってしまいそうになりますが、我慢して外で待っていてもらうように心がけましょう。
また、人間にとっては使い慣れた安全な場所でも、猫にとっては危険な場所になる可能性もあります。
電気コードやトイレットペーパーなどでいたずらする猫もいますので、猫と一緒にトイレに入るのはやめておきましょう。
また、お風呂についてくる猫も同様に、中に入れないように心がけてください。
シャワーやお風呂が苦手な猫も、飼い主さんが入るときはついてくる場合があります。
他にも、湯船に浸かっているとそのお湯を飲みたがる猫がいますが、そういった場合は別でお湯を水飲み場で飲ませてあげましょう。
人間の生活圏と猫の生活圏を区別することで、分離不安やいたずらの防止になります。
ストーカーをやめさせたいんだけど…
猫ストーカーをやめさせたい場合、いくつかの解決方法があります。
解決方法1:遊ぶ時間や回数を決めて猫とのコミュニケーションを取る
遊んで欲しいときに自分の存在をアピールしようと猫ストーカーするタイプの子には、時間や回数を決めておもちゃなどで遊んであげるとよいでしょう。
ひとしきり遊んだら、落ち着いて自分のお気に入りの場所でくつろぐ猫が多いです。
また、遊ぶだけではなくブラッシングや撫でてあげるのも効果的です。
ブラッシングは、猫の病気やケガの早期発見にも役立ちますので、定期的にしてあげましょう。
猫はルーティンを好むので、かまって欲しいときの猫ストーカーはこれで落ち着くことが多いです。
解決方法2:ひとりで過ごす時間に慣れてもらう
分離不安を解消するために、飼い主さんとの時間を減らす方法も有効的です。
在宅ワークなどで、猫と過ごす時間が増えて猫ストーカーが酷くなった方は、部屋を別にするなどの方法で意図的に猫との時間を減らす訓練をしてみましょう。
時間を決めてちゃんと猫の元に帰ってくると覚えられれば、猫は安心してひとりで過ごせるようになると言われています。
ひとりで過ごしたあとは、ちゃんと遊んであげるなどのフォローも忘れずにしましょう。
しかし、訓練しても分離不安の症状が酷い場合は、かかりつけの動物病院に相談してみましょう。
いたずらや粗相が増え、自傷行為をするようになってからでは、治すのが難しくなります。
解決方法3:危険な場所・入ってはいけない場所に柵をしてみる
猫ストーカー行為でついてこられると危険な場所や入って欲しくない場所には、柵をして入れないようにしてしまうのも効果的です。
ごはんやおやつが欲しいときの猫ストーカーは台所についてくる場合が多く、台所は火や包丁などがあり猫にとって危険な場所でもあります。
ケガやいたずらを防止するためにも、柵や扉を閉めて猫が入るのを防ぎましょう。
解決方法4:安心させる
猫は「飼い主さんが帰ってこないかも・・・」と思うと不安になります。
会社に行って帰ってくるルーティン以外の外出に対応できない猫も多く、玄関を行ったり来たりする子も多いでしょう。
トイレに立つだけでついてくるのは、そういった不安が原因と考えられています。
トイレやお風呂に行っては、猫の元に帰ってくるという行動を繰り返し猫に見せることで、猫ストーカーが治まるケースもありますので、ぜひ実践してみてください。
必ず帰ってくると覚えさせて猫を不安にさせないことが、解決方法です。
解決方法5:ご飯のルーティンを作る
自動給餌器などを利用して決まった時間にご飯を与えるようにすると、ご飯目的の猫ストーカーが軽減されます。
飼い主さんがご飯をくれるのを見て覚えているので、お腹が空くとおねだりしてきます。
自動給餌器は決まった時間にご飯が出てくるので、それを覚えてもらえばおねだりの回数も減るでしょう。
現在はカメラ付きの自動給餌器もあり、旅行中なども便利なので人気があります。
そういった商品を上手く活用して、猫ストーカーを減らしましょう。
まとめ
コミュニケーション不足や過剰なコミュニケーションは、猫ストーカーの原因になります。
一緒に過ごす日々の中で、猫との距離感を少しずつ掴んでいきましょう。
また、猫のストーカー行為は愛情表現のひとつです。
飼い主さんが好きすぎて起こす行動の場合もあり、無碍にはできません。
老猫になると猫ストーカーが少なくなると言われていますが、猫によってそのタイミングはまちまちでしょう。
特に困っていない場合は好きなようにさせてあげるのもよいですが、分離不安にならないようなメリハリのある生活を心がけてください。
分離不安は、多くの飼い主さんが悩む病気です。
猫との距離感に悩んだら、無料相談フォームからお気軽にご連絡ください。