飼い犬は、飼い主にとって大切な家族です。
しかし、人の家族とは大きく異なる点があります。
それは、言葉による意思疎通ができない点です。
意思疎通ができないため、何か体調などに異変があったとき、言葉などで伝えることができません。
そのため、飼い主は犬の仕草などをよく見て、変化に気づいてあげなければなりません。
異変が起きた時に犬が行う仕草として、「足を舐めるようになる」というものがあります。
今回は、犬が足を舐める原因と注意点をご紹介します。
目次
犬が足を舐めるのはなぜ?考えられる理由
先ほども述べた通り、犬が足を舐めるのとき、犬になにか異変が起こっている可能性があります。
しかし、犬が足を舐める理由は一つではありません。
そして、特に異変が起きていない場合であっても、犬は足を舐めることがあるのです。
飼い犬が足を舐めているのとき、それが異変のサインなのかどうかを判別するためには、犬が足を舐める理由を知っておかなければいけません。
では、犬が足を舐めるのにはどのような理由があるのでしょうか。
気持ちを落ち着かせようとしている
足をしきりに舐める仕草は、飼い主に依存している犬がよくする仕草の一つです。
飼い主に依存している犬は、飼い主がいなくなると不安な気持ちになります。
その不安な気持ちを落ち着かせるために、足を舐めるという行為を行います。
この場合は、体調不良ではないため、医者に診せなければいけないものではありません。
しかし、飼い犬と接していくうえで気を付けなければいけないポイントと言えます。
飼い主に依存している犬は、飼い主から離れると不安のあまり物を壊したり、部屋を散らかしたりなどの問題行動を起こしてしまう可能性があるのです。
依存状態を避けるためには、飼い主が飼い犬に構いすぎず、良い関係性を保って接することが必要になります。
ストレスを抱えている
何らかのストレスを抱えている犬も、足を舐めるようになることがあります。
この場合、きちんとケアをしてあげなければ、結果的に健康を害する可能性があるのです。
犬がストレスを抱える原因はいくつかあります。
まず、飼い主に構ってもらえない場合です。
先ほど、構いすぎは依存状態の原因となるというお話をしましたが、構わなさ過ぎてもストレスの原因となってしまいます。
次に、運動不足が挙げられます。
犬にとって、運動は健康に良いだけでなく、ストレス発散の手段です。
そのため、飼い犬の運動状況に常に気を配ってあげましょう。
怪我や病気にかかっている
足をしきりに舐める理由として、病気や怪我の可能性も考えられます。
爪が割れてしまった、肉球に棘が刺さったなど、足を舐めるような怪我の種類は多種多様です。
そのため、一度犬の足の状態を確認しましょう。
さらに、怪我は目に見えるものだけではありません。
骨折など、外からはわかりにくい怪我が原因で足を舐めていることも考えられます。
よく舐めている足の方を引きずっていないか、動きがおかしくないか、確認することが必要です。
また、アレルギーや指間炎などによって炎症が起こっているケースもあります。
そのため、これも念頭において確認するようにしましょう。
犬が足を舐めるときに注意すべきポイント
ここまで、犬が足を舐める理由についてご紹介してきました。
では、実際に飼い犬が足を舐めている原因を判別したいとき、どのような点に注意する必要があるのでしょうか。
これからご紹介するポイントは、犬が足を舐める原因、対処を見極めるうえでとても重要となります。
足を舐めるタイミングに注意
まずは、足を舐めるタイミングに注目します。
犬が足を舐める行為は、人に例えるならば指などをいじるのと同じです。
確かに怪我をしていたり違和感があったりするときにも行いますが、単純にかゆいだけの場合もあります。
そのため、ただ足を舐めているからといって警戒することはありません。
警戒すべきかどうかを見分けるポイントは、足を舐めるタイミングです。
ずっと足を舐めている、特定のタイミングで舐めるといった場合には、注意が必要です。
例えば、飼い主から離れたときに足を舐めている場合は、飼い主に依存しているサインになります。
常に足を舐めている場合は、足を怪我している、何らかの炎症や病気である可能性があるでしょう。
足の状態に注意
犬の足の状態にも、注意が必要です。
飼い主がいないところで足を舐めていた場合、直接足を舐めている瞬間を見られないかもしれません。
そういった場合には、犬が足を舐めているときの特徴を覚えておくことで、気づくことができるでしょう。
分かりやすいものだと、毛の色が他の場所と違う色に変わっているケースが挙げられます。
少し舐めたくらいでは、毛が変色するということはありません。
つまり、変色は頻繁にその部分を舐めているサインになります。
また、皮膚の色も重要です。
人の皮膚同様、犬の皮膚も何らかのアレルギーを起こしている際には赤くなります。
アレルギーが疑われる場合、犬が足を舐めるタイミングによってもその原因を推察することが可能です。
外から帰ってきたときであれば花粉症、シャンプーをした後ならばシャンプー剤が原因、といった具合に、何にアレルギーを持っているのか判明できるでしょう。
また、皮膚の変色は、指間炎などの炎症を起こしている場合にも起こるものです。
この場合はアレルギーと違い、簡単な処置では治りません。
そのため、病院で診てもらうことをおすすめします。
このように、足の状態に気を配ることでさまざまなことがわかるため、様子がおかしいと感じた際には注意して見てみましょう。
普段の犬との接し方や生活習慣に注意
足を舐めるのを予防したり、足を舐めるのを止めさせたりするには、普段の犬との接し方や生活習慣に注意が必要です。
先ほどご紹介した通り、犬に構いすぎたり、構わなさすぎたりすることが、犬が足を舐める原因の一つになります。
これらを予防するには、普段から適切な距離感で犬と接することが大切です。
犬に構いすぎず、放置することもなく、一人の家族として接してあげましょう。
そして、生活習慣も重要です。
運動不足をはじめ、生活習慣の乱れはストレスに繋がります。
犬が快適に過ごせるような環境、生活リズムを作ってあげましょう。
また、生活習慣は免疫力にも関わります。
足を舐める原因となる炎症や、それ以外のさまざまな病気を予防するためにも、生活習慣を整えましょう。
アレルギーや突然の怪我など、いくら生活習慣に気を付けていたとしても避けられないこともあります。
しかし、防げるものをきちんと防ぐことは、犬の健康にとって大切なことなのです。
まとめ
犬が足を舐める行為には、さまざまな原因があります。
何となくかゆい、暇をつぶしたいという些細なものから、病気や怪我をしているなど対処が必要なものまで、理由は多岐にわたります。
特に頻繁に足を舐めるようならば、原因を特定し、対処しなければなりません。
犬の足舐めは、注意すべき犬の行動の一つと言えます。
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今回ご紹介した足を舐める行動についてだけでなく、飼い犬に関して不安なことがありましたら、専用フォームからお気軽にご相談ください。