愛犬がご飯を食べない時、「病気ではないか」と心配になりますよね。
しかし、犬がご飯を食べない理由は病気だけではありません。
ここではワンちゃんがご飯を食べない7つの理由と、その対処法について紹介します。
食べない理由を理解し、それぞれの原因に合わせた対処法で解決しましょう。
目次
犬がご飯を食べない7つの理由と対策
犬がご飯を食べない理由には、次のような理由が挙げられます。
- 食べにくい姿勢
- ストレスを感じている
- ドッグフードを新しくした
- お腹がいっぱい
- 消化がうまくいかず食欲がない
- 偏食・わがまま
- 病気
どうして食べないのか原因を見極めたうえで、適切な対処をしましょう。
1.食べにくい姿勢
エサを入れたお皿を床に置いた状態で与えるのは、犬にとっては食べにくい姿勢です。
食欲よりも体勢がキツい気持ちのほうが勝ってしまい、食べないのかもしれません。
胸の位置にお皿が届くように、台などを使って高さを調節してあげるといいでしょう。
最初は台に対して警戒感を抱くかもしれませんが、少しづつ慣らしてあげることで食べやすさに気がつき食べるようになるはずです。
2.ストレスを感じている
犬は警戒心が強く、少しの変化でも体に変化が現れます。
例えば、直近で次のような状況を経験していませんか?
- 長時間お留守番をさせた
- 家の近所で工事などの騒音が発生している
- ペットホテルなどでお泊まりをした
人間には大したことのない出来事でも、ワンちゃんにとっては重大なストレス。
ストレスが理由でご飯を食べない場合には、ストレスの原因を取り除くことが大切です。
3.ドッグフードを新しくした
成長に応じてドッグフードを変えることがありますが、新しいドッグフードに変えたことがきっかけで食べなくなることがあります。
- ドッグフードの匂いを嗅ぐものの食べない
- これまでのドッグフードなら食べる
このような姿が見られる場合、新しいドッグフードに対して警戒している可能性が高いでしょう。
ドッグフードを新しいものに変更する際には一度に変えるのではなく、これまでのフードに少しずつ混ぜて慣らしていく方法がおすすめです。
4.お腹がいっぱい
お腹がいっぱいだとご飯をあげても食べないでしょう。
1回あたりの食事量が多すぎていないか、おやつのあげすぎではないかなど、食生活を見直す必要があります。
特に、おやつの与えすぎには注意が必要です。
栄養補給は食事から摂るのが基本であり、おやつはあくまでも補助的なもの。
おやつの食べ過ぎで大切な食事ができなくなっては本末転倒でしょう。
普段から量を調節するか、ご褒美以外でのおやつは与えないなどの対策を行ってください。
5.消化がうまくいかず食欲がない
子犬や老犬は消化器官が未発達、または衰えてしまったことにより、消化がうまくできないことがあります。
いつまでも消化ができないことで空腹を感じられず、食欲がなくなることも……。
このような場合には、1食の量を減らし、食事を数回に分けて与えると食べてくれるでしょう。
- ひと口のサイズを小さくする
- お気に入りの食材をトッピングとして加える
- 柔らかくふやかしてあげる
いつものドッグフードにこのような工夫をしてみるのもおすすめです。
6.偏食・わがまま
これまでは食べていたドッグフードを急に食べなくなった際、他に病気やストレスなどの症状が見られないのなら偏食やわがままをいっている可能性があります。
- おやつは食べるのにドッグフードだけ食べない
- 飼い主の手からは食べるのに皿からは食べない
このような状況であれば、偏食・わがままの可能性が高いでしょう。
例えば、ご飯を食べないからといってお気に入りのおやつをトッピングしたり、飼い主さんが必要以上にかまったりしていませんか?
このような対応をしていると、ワンちゃんは「食べずにいると美味しいものが増える」、「飼い主さんに遊んでもらえる」といったことを学習します。
ご飯を与えてからしばらくしても食べないのなら、一度ご飯を片付けて、次の時間まで何もあげない方法がしつけにぴったりです。
「いま食べないと次の時間まで何ももらえない」と覚えることで、しっかりと食べるようになるでしょう。
7.病気
心配なのは、病気によって食欲がない状態になっていることです。
“病気”と一言でいっても2種類あり、口の中の不調と内臓系の不調が考えられます。
口の中の不調には、口内炎や歯周病、口の中に腫瘍ができる口腔内腫瘍などが考えられ、痛みや違和感があることでご飯を食べなくなります。
口腔内の不調の場合、以下のような症状が見られるでしょう。
- 食べるのに時間がかかる
- 食べにくそうに見える
- よだれの量が増える
- 口の中から出血している
- 口臭がきつくなる
一方で内臓系の不調には、感染症、胃腸炎、腎不全、誤飲などが挙げられます。
下痢や嘔吐などの症状が見られる場合には、内臓系の不調が考えられるでしょう。
口腔内の不調でも内臓系の不調でも、できるだけ早く動物病院を受診すると安心です。
犬がご飯を食べない時に気をつけておきたいポイント
犬がご飯を食べない時に、いくつか気をつけておきたいポイントがあります。
- 水分補給はしっかりとする
- 人間の食事を欲しがっても与えない
- 体調が悪そうな様子があれば病院へ
ご飯を食べない理由がはっきりした後でも、安心し過ぎずに様子を観察しておきましょう。
水分補給はしっかりとする
ご飯を食べてくれない状況であっても、水分補給はしっかりとさせましょう。
水分補給をせずに過ごしていると脱水症状を引き起こし、余計に体調不良を招く恐れがあるためです。
一度にたくさんのお水を飲ませるのではなく、少しずつこまめに与えると効果的。
また、胃腸に負担をかけないように常温の水を与えてくださいね。
万が一、半日以上にわたって水分補給ができない場合には、すぐに獣医師に相談しましょう。
人間の食事を欲しがっても与えない
ドッグフードは食べないのに、飼い主さんの食べているものは欲しがることがあります。
人間用の食事は味付けが濃いものが多く、消化不良や肥満の原因になるため、絶対に与えないようにしてください。
また、濃い味に慣れるとますますドッグフードを食べなくなる可能性があります。
ご飯を食べないからといって欲しがるものを与えるのではなく、ドッグフードを食べてもらうための方法を考えてみてくださいね。
体調が悪そうな様子があればすぐに病院へ
少しでもいつもと違う様子が見られるのであれば、すぐに動物病院へ連れて行ったほうが安心です。
- お散歩に行きたがらない
- 好きな遊びをしなくなる
- 元気がなくなる
- 下痢などの体調変化がある
- ぐったりしている
特に、子犬やシニア犬は急変することも少なくありません。
早めに獣医の意見を聞いておきましょう。
犬がご飯を食べない理由は病気だけではない
ワンちゃんがご飯を食べないと病気の可能性を考えて不安になりますが、原因は病気だけに限りません。
特に、ドッグフードを新しくした時やいつもと違う生活をした時など、ストレスが原因で食べないこともよくあることです。
ご飯を食べない原因となっている事柄を解消してあげることで、今まで通り、しっかりと食べてくれるでしょう。
もし、体調が悪そうな様子が見られる場合は、獣医師に相談してみることをおすすめします。