毎日お散歩に出かける犬は、どのくらいの頻度でお風呂に入れたらいいのか悩みますよね。
この記事では、新しく迎え入れた子犬や成犬など幅広い年代の犬のお風呂の入れ方や頻度についてまとめました。
適切なお風呂の頻度や、嫌がられない入れ方を理解し、楽しいお風呂の時間を過ごしましょう。
目次
犬をお風呂に入れる好ましい頻度とは
犬をお風呂に入れるのに好ましい頻度は週1回~2週間に1回程度。
お風呂のたびに毎回シャンプーする必要はありません。
シャンプーによって犬に必要な油分まで洗い流してしまうと、敏感な犬は皮膚病になってしまうこともあるためです。
シャワーで洗い流すだけでも問題ありませんよ。
頻度に差があるのは、犬の年齢や性格、体調などの状況により変える必要があるためです。
例えば、子犬と老犬のように体力が少なく、すぐに疲れてしまいやすい犬の場合、少なめの2週間に1回程度がおすすめ。
子犬は慣れないお風呂への恐怖心でストレスになりますし、老犬は少しのシャワーでも疲れやすいため注意が必要しましょう。
また、人間にとってはリラックスタイムになるお風呂ですが、犬によってはストレスに感じることもあります。
- 体調が悪そうな日は避ける
- 食後すぐは避ける
- お風呂のたびにシャンプーしない
体調が悪そうな日や食後すぐは、人間もそうですが入浴によって体調が悪くなりやすいので避けたほうが無難です。
犬がお風呂の時間を楽しんでいるのか、嫌がっているのか、ワンちゃんの状態に合わせて頻度を考えてみてくださいね。
【すべての犬】お風呂の入れ方の基本
細かな注意点はありますが、基本的にはどの年代の犬でもお風呂の順番は同じです。
- ブラッシング
- 適度な温度のお湯をかける
- 足から顔を洗う
- タオルドライ後、ドライヤー
お風呂の入れ方の基本について順に説明していきます。
1.ブラッシング
ワンちゃんをお風呂に入れる前には、必ずブラッシングをしましょう。
ブラッシングすることで毛についたゴミなどを落とすこともでき、絡まった毛を解いて汚れを落としやすくします。
また、毛の生え変わりの時期などはブラッシングしてからお風呂に入ることで、排水溝が毛だらけで詰まってしまうトラブルも少なくなるはずです。
2.適度な温度のお湯をかける
お湯の温度は35〜37度前後が犬にとっては心地の良い温度です。
人間が気持ちよく感じる温度よりも少し低めが良いでしょう。
犬は皮膚が人間よりも敏感なため、高温になると肌トラブルの原因につながります。
特に夏場は35~36度ぐらいのぬるめに設定し、冬場は37度前後がおすすめです。
ただし、「こう言われているから」と決まった温度で固定してしまうよりは、犬の様子を見ながら変更したほうが無難。
迷った場合はぬるめにしておけば火傷などの心配もありません。
また、浴室内の温度が高くなりすぎないように注意してください。
お湯の温度が適温でも、浴室内が暑くなりすぎると体調不良につながる可能性があるためです。
3.足から顔を洗う
ワンちゃんを洗う時は、次の手順で行っていきます。
- 体を濡らす
- シャンプー
- シャンプーを流す
体を濡らしたり、シャンプーをしたりする順番は、足から始め、お尻、お腹、背中と進めていき、最後に顔へと移動していきましょう。
最初から顔にシャワーやシャンプーをかけてしまうと驚かせてしまうので注意してくださいね。
シャンプーをするときはしっかりと泡立てて、指の腹でマッサージをするようにやさしく洗ってあげるのがポイント。
ゴシゴシと力強く洗ってしまうと皮膚が敏感な犬の場合、肌が傷ついてしまいます。
顔を洗う時はスポンジなどを利用して、目や耳にシャンプーや水が入らないようにしてあげましょう。
耳の中に水が入ってしまうと、中耳炎や外耳炎になる可能性があるためです。
万が一入ってしまった場合は、届く範囲のみ、コットンやタオルなどで軽くふき取るようにしましょう。
シャンプーを流す時は、体を濡らす時とは逆に、顔を流してから胴体、足という手順で行います。
いつまでも顔にシャンプーがついていると嫌がるワンちゃんが多いためです。
4.タオルドライ後、ドライヤー
ドライヤーは犬のお風呂においては必須なので必ず行いましょう。
犬は洗い終わると自分で体をぶるぶるさせて水気を飛ばします。
ある程度の水が飛ばせるため「そのままにしてもいいのでは」と思うかもしれませんが、乾かさないで済ませるのは犬の皮膚にとってはNG。
乾かさないと余計に汚れが付きやすくなるだけでなく、生乾きの部分から雑菌が繁殖して皮膚トラブルになる原因にも繋がります。
肌がしっかりと乾いている状態になるまで乾かしましょう。
ドライヤーの時間を短くするために、タオルを使って十分に水気をふき取るのがポイント。
タオル1枚では十分にふき取ることは難しいので、何枚かタオルを用意するか、大きめのバスタオルを用意すると良いでしょう。
ドライヤーを行う際は、温度が高すぎないことを確認しながら弱風で始めていきます。
犬がドライヤーに慣れてきたら徐々に風速を強くしましょう。
ただし、ドライヤーは犬から20~30cmは離して当てるようにしてくださいね。
近すぎると火傷をしたり、肌の乾燥を促進する恐れがあるため、敏感な犬の肌にはあまり良くありません。
ドライヤーは背中→お尻→腹部→前足・後足→顔→尻尾の順で行うと犬が怖がりづらく、おすすめ。
犬によってドライヤーを嫌がる部位は異なるので、ワンちゃんの様子を見ながら手順を考えることも大事です。
終わったらしっかりと頑張りを褒め、ご褒美をあげてくださいね。
これを続けることで、お風呂タイム=楽しいことという認識が犬の中に生まれ、お風呂の時間が楽になるはずです。
・「シャンプーする際はこちらの記事も参考に」入れる
【子犬】お風呂に入れてあげる方法
続いて、生後6か月までの子犬をお風呂に入れる方法について紹介します。
基本的には前章でお伝えした入れ方と同じですが、体がまだ小さいため洗面器にお湯を溜めてチャプチャプと水の感触を覚えさせるところから始めましょう。
子犬のお風呂の入れ方ではありますが、お風呂に入ったことがない犬や、慣れていない犬にはこの方法で慣れさせていくのがおすすめです。
- 洗面器にお湯を溜める
- 洗面器のお湯を手で子犬にかけてあげる
- 濡らしたガーゼで顔回りを拭いてあげる
- 10分前後で出す
- タオルで水気をふき取る
- 弱めのドライヤーで乾かす
ここまでを嫌がらずにできるようになったら、シャワーを使うステップへと進みます。
【子犬】お風呂に入れる際の注意点
子犬が洗面器のお湯を手でかける手順に慣れてきたら、徐々にステップアップしていきましょう。
どの段階においても犬にとっては全てが違う刺激でストレス。
ワンちゃんの状態によっては、洗面器で足をお湯に浸けられたらご褒美、体を拭かせてくれたらご褒美、といったように、細かなステップで分けるのもおすすめです。
シャワー・シャンプー・ドライヤー、全ての段階で押さえておきたいのは、犬に対してストレスを与えないように弱めの刺激から始めること。
例えば、シャワーであれば弱い水圧で足先に当てることから始めたり、シャンプーならお尻のほうから始めたり、ドライヤーも弱い風を短時間当てることから始めるのが大切です。
子犬にとってはお風呂の時間自体がとてもストレスで体力も使うため、最初のうちは控えめに2週間に1回ペースが無難。
お風呂を嫌な時間だと思わせないように、少しずつステップアップして慣れさせていきましょう。
お風呂はいつから入れていい?お迎え直後は控えて
お迎えしたばかりの頃は犬にとっては生活しているだけでストレスがかかった状態です。
犬をお風呂に入れるならお迎え直後は避け、犬が新しい環境に慣れてきたなと判断できたタイミングでデビューさせます。
慣れたと判断する目安の一つとして、体に触れられるのを怖がらなくなったら考え始めても良いでしょう。
ワクチン接種後の1~2週間は避けてお風呂に入れ始めます。
お風呂を嫌がっている姿が見られる場合に、無理してお風呂に入れ続けるのはNG。
「お風呂は怖いもの」と学習してしまうため、無理強いせずに見守ってあげましょう。
犬をお風呂に入れたほうがいい理由
週1〜2週間に1回ワンちゃんをお風呂に入れたほうがいい理由は、次のようなものがあります。
- 汚れの蓄積で臭くなる
- 皮膚病の原因にもなる
- ダニやノミの付着対策
- 病気やケガの早期発見につながる
お風呂やシャンプーで体の隅々まで触れることで不調やケガの早期発見ができたり、皮膚病やダニ・ノミの対策になったりもします。
毎回自宅でのシャンプーが難しい場合は、トリミングサロンや動物病院などを利用するのもおすすめです。
犬のお風呂は週1〜2回の頻度&スモールステップで!
犬をお風呂を入れる頻度は、週1回~2週間に1回がおすすめです。
子犬や老犬は体力面の心配からお風呂の頻度を減らすなど、犬の年齢や性格などに合わせて頻度は変えていきましょう。
お風呂に嫌がられずに入ってもらうためには、小さなステップを踏んでいくことが重要。
飼い主とワンちゃんにとって、お風呂の時間が楽しいコミュニケーションタイムになったら大成功です。
犬とのお風呂時間が楽しいものとなるように、少しずつ慣らしていきましょうね。