ペットを飼うと悩みは尽きませんが、子犬から成犬になっても「噛み癖が治らない!」と頭を抱える飼い主さんはいませんか?
子犬の噛み癖はまだ可愛いものですが、成犬になると不安な気持も募るばかりです。
噛み癖がひどい場合は、飼い主さんだけでなく他人や他のわんちゃんを怪我させてしまう恐れも考えられます。飼い犬を加害者にしない為の方法は、あるのでしょうか?
今回は、成犬の噛み癖のケア方法をご紹介します。
目次
成犬になっても噛み癖が治らない理由
アナタは、飼い犬が子犬の時期に噛み癖のケアをしましたか?(子犬の噛み癖の対処法を別の記事にてご紹介してますので、そちらもご参考ください。)
もし、子犬時期にしつけをしてなかったのであれば、今からでも遅くはありません。
まずは、なぜ噛もうとするのかの原因を探ってみましょう。
成犬の噛み癖の原因
①家族を守りたい
飼い主さんが不安な気持ちで居ると飼い犬は飼い主を守ろうという心理が働くのです。
近く人から身を守る為、噛んだり吠えたりして相手を攻撃ます。
②縄張りを守りたい
犬には元々「縄張り意識」があり、警戒心が強い場合はインターホンや人の足音にも反応します。縄張りに近づくものを吠えたり噛んで攻撃するので、郵便屋さんや宅配便のお兄さんを怖がらせてしまうこともあります。
③私物を守りたい
自分の匂いがついたものは「自分の物」だと認識しており、ご飯のお皿やおもちゃを触られると噛むことがあります。これは狼だった頃の習性の名残だそうです。
④恐怖心や抵抗を示している
子犬の噛み癖の対処法でもご紹介しましたが、手で叩かれた経験から恐怖心が植え付けられて、人間が手を出すだけで噛んでしまう事もあります。
また、怪我をしている時に触ろうとすると自分を守る為に噛むように抵抗したい時にも噛んで「嫌だ」と示すのです。
⑤脳機能に障害がある
自律神経の乱れやストレスなどにより、尻尾を追いかけ回したり、何の前触れもなく震えたりする他に噛むことがあります。
対処方法
「成犬になったらしつけが出来ない」と諦めてはいませんか?
成犬になっても根気良くしつけを続ければ、改善する可能性は大いにあります。
家族で飼っているなら協力し合ってコツコツとしつけしていきましょう。
叱る前に必要なこと
ペットは言葉を話せませんが、ペットにだって「意思」があります。
飼い主さんとの信頼関係や主従関係が無ければ、いくらしつけをしても効果がありません。まずは、飼い犬としっかり向き合いコミュニケーションをしっかり取ることから始めましょう。
叱る前にチェックして置くこと
何度も噛み癖があるのなら、何故なのか飼い主さんなりに分析してみてください。
例えば、飼い犬を触ろうとした時に、場所によって噛もうとしたり噛まなかったりしないかの違いはないか、ワンちゃんのパターンを分析してみると一早い改善が見込めるかもしれません。
【④恐怖心や抵抗を示している】【⑤脳機能に障害がある】場合に考えられるのが、病気や怪我の恐れです。何度も叱っているのに治らなくて、ある時病院に連れて行ったら怪我をしていて「痛かったから噛んでいた」というのが後から分かるケースもあります。
障害がある場合は、しつけではなく薬の処方が必要になるので「おかしいな」と思ったらすぐに病院へ連れていきましょう。
成犬のしつけ方法
要求に応えない
飼い主さんが、飼い犬の要求に応えすぎてわがままな性格になっていませんか?
噛むからといって安易におやつを与えていたら、そのわがままは一生治りません。
飼い主さんは、叱るべき時は毅然とした態度で、褒めるときはご褒美を与えるといったようにメリハリをつけるのも重要です。
ルールを決めて管理する
しつけは「叱る」だけではありません。
家の中で過ごすことが多いワンちゃんにとって家の中のルールを決めるのは、重要なしつけのポイントになります。
ワンちゃんが動き回れる場所を決めたり、お家の中でオモチャやお皿は出しっぱなしにはせず、食べる・遊ぶ時だけ出して片付ける習慣を取り入れると良いでしょう。
片付ける際におやつと交換するような形を取るのも良い方法です。
恐怖心に繋がるモノから離す
「飼い主さんに守られている」と感じて貰うのも良い方法です。
何に対して恐怖心を感じているのかが分かったら、すぐにそこから離れたり優しく宥めてあげます。ご褒美のおやつなどを与えながら恐怖心を解消していく方法も良いでしょう。
飼い犬が人を噛んだ時は?
飼い犬が人や他人の飼い犬を噛んでしまったら、刑法209条の過失傷害罪が問われます。この場合、被害者が告訴するしないに関わらず、飼い主さんが責任を持って対処しなければなりません。
まずは、傷口から血が出たり関節を動かせないのであれば、すぐに病院へ行きましょう。
まとめ
成犬の噛み癖は、飼い犬と飼い主さんの二人三脚で取り組む必要があります。
どう頑張っても改善できない場合は、専門家にお任せするのも良いでしょう。
また、成犬で噛み癖が治らない場合は、万が一の備えとして「ペットの損害賠償保険」に入ることも検討してみてください。